第19話 コア
次の日は朝から王国に向かう。
みんなには別れを告げてあるから大丈夫。
小走りで王都を目指す王都には夕方頃着いて堅パンを仕入れたり。防具の整備も出来ていたので受け取ったりしていた。
「どうだそっちは?」
「バッチリだぜ!」
「完璧」
「よし!あしたからまた竜の巣だな!」
「「おお」」
宿に泊まりギルドでイーグルさん達に挨拶して出発だ。
「死ぬんじゃねーぞ!」
「お互い様で!」
外に出ると小走りで森の中に入っていく。
もう慣れた様でレイナもヨシキも森の中をスイスイ走り回る。
途中のモンスターなんか相手にしてない。
どうせ戦うならドラゴンが一番レベルが上がるからだ。
竜の巣には2日目の朝についた。
さっそくレッドドラゴンがお出迎えしてくれるが、腹が減ったのか肉にしか見えない。
3人でサッサッと倒して飯にする。
「やっぱりこれだな!」
「美味」
「美味いけどこれも美味いぞ」
堅パンもいっしょに食っている。
「味覚バグってないか?」
「本当に」
「し、失礼な!ちゃんと飯食ってるじゃんか!」
「なんでも美味しいって食べるからな」
「同意」
「なんでも食べるものには感謝なんだぞ」
俺は堅パンが大好きなだけであってべつに美味いものは美味いと言うさ。
二人は腹ごなしに中層にいってくるらしい。
「久しぶりなんだから無理すんなよ?」
「「はい」」
飛び出していく二人を見て自分もと飛び込んで最下層まで行くと。ブラックドラゴンの群れを蹴散らしていく。
もうすぐ、1000レベルになるはずだから頑張らないとな!
教会で聞いたらみんなレベル100は超えていた。ヨシキとレイナは300をもうすぐ超える頃だろう。下層は水龍が空中を泳いでいるので大変だろうが、今の調子でレベルを上げればそのうち倒せる様になるはずだ。
「オラァ」
ブラックドラゴンを左フックで倒していたら、エンシェントドラゴンが話しかけてくる。
『おい、お前がいないからブラックドラゴンが多くなっただろうが』
「帰ってきたから文句言わないでよ」
言ってることはわかる、でもこんなに増えてるなんてな。とりあえずは全滅させなきゃ。
とりあえずはこんなもんかな。
『ご苦労様』
「エンシェントドラゴンも普通に倒せるでしょ?」
『めんどくさい』
「働かざる者食うべからずってね」
『なんじゃそれは?』
「ちゃんと働いたものには報酬が待ってるって意味じゃないかな?」
『なんほどな、じゃがブラックドラゴンが増えたのはおぬしのせいじゃぞ?』
「え!そうなの?」
『そりゃこれだけ倒されればコアも倒そうとするだろうな』
「コア?」
『ここにはメインコアがあるからな、それがドラゴンの制御を行なっておる』
「へえ、コアを壊せば良いんじゃない?」
『そしたらレベルを上げてるお前さんは苦労するじゃろな』
「そっか。ドラゴン出てこなくなっちゃうからね」
『まあよかろう。無事帰ってきたことだしな』
「あ、堅パン食べる?」
『堅パン?』
俺はアイテムボックスから肩パンを大量に出す。
『どれ、ボリボリボリボリ』
「どう?」
『味はイマイチじゃが食感が楽しいのぉ』
「良かった、お土産ってことで」
『あい分かった、また持ってくるが良い』
エンシェントドラゴンは食感が気に入ったみたいだ。
「そうだ、ここに扉をつけるよ」
『扉?』
「他のブラックドラゴンが入ってこない様に」
『それはいいのぉ』
「じゃあチャチャッと作っちゃうね」
「っと、結構時間かかったな」
『ほう。なかなか良い出来ではないか』
「ただの扉じゃつまんないからね」
装飾なども凝ってみた。
「開け閉めする時は注意してね?エンシェントドラゴンの力だと壊れちゃうから」
『会い分かった。これでぐっすり眠れるわい』
「そっか、じゃぁ、ワキ潰ししてから帰るね」
外に出ると大量のブラックドラゴンが居たが倒していくまでだ。
「それじゃ上に行きますか!」
中層に行くとヘトヘトの二人がいた。
「二人ともどうしたの?」
「地龍が多くてな」
「多すぎ」
「あぁ。なんかコアってのが俺たちを殺しにかかってるらしいからな」
「「ええ」」
「明日にでもコアに会いに行ってくるよ」
コアってのどんなのだろう?
「んじゃ言ってくるね」
「僕たちは中層にいるよ」
「はーい」
一気に最下層まで来るとブラックドラゴンの数が少ない。なぜだろうと思いながらブラックドラゴンを屠っていく。
と、急に真っ暗になり球のようなものが出てきた。
『なにしてんのやあんさん!あんさんのせいでポイントなくなってしもたやないかい!』
「急になに?ポイント?」
『せや!ダンジョンポイント略してDPや!あんさんが倒したブラックドラゴンのポイントなんぼやと思てんねん!10,000やぞ!』
「それは悪いことをしたの?」
『エンシェントドラゴンはんが住み着いてくれてるからポイントはすぐ貯まるから良いけど、あんさん倒しすぎ!』
「す、すいません」
『分かったらええんや!ちゃんとコアの仕事も理解してな!』
「コアの仕事って?」
『そら人間を殺すことやないかい!』
「殺されてたまるか!」
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