第9話 竜の巣


 マジックバックは錬金術師が作れる様になるらしい。空間魔法の魔法陣を転写して作るそうで錬金術の本を買った。錬金術師のカズヤはそこまでレベルが高くないため出来ないらしく、でも興味があるみたいだ。俺もポイントが余っているので錬金術師のスキルツリーを伸ばした。


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神谷 千冬カミヤ チフユ 17歳

レベル 558 職業 ノージョブ

ユニーク

スキルツリー開放

鑑定 剣術LvMAX 身体強化LvMAX 気配察知 アイテムボックス 隠密

ジョブMAX

(勇者)(聖者)(賢者)(錬金術師)

(ステータスMAX)

経験値二分の一

スキルポイント136

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 今のステータスを見るとまだ一つくらいならジョブを伸ばせるな。

 あとはカズヤと一緒になって、錬金術の本を読んでいる。他のみんなにもマジックバックを作ってやりたいからな。

 カズヤからもお願いされてしまったしね。

 当然カズヤも作れる様になると意気込んでいた。


 カズヤに色んな手本を見せてもらいながら和也が持ってるバックに空間魔法や認識魔法を付与していくと出来上がったのは紛れもなくマジックバックだった!二人で手を繋いで喜んだ。


 商人のミイナはアイテムボックスが使えるらしく要らなかったが他のみんなはマジックバックを欲しがったのでみんな今バックを選びにきている。29個もマジックバックを作るのは大変だったが、練習にもなってコツも掴めてきた。レイナがマジックバックを欲しがったので29個も作る羽目になったのだけどね。二つも必要かな?


 魔王城王都は王国の王都より広くていろんなものが売っていたので、みんなお金を稼ぐと言い出しギルドにいってはモンスター狩りを率先してやっている。

 もう助けはいらないだろうと思い、俺も竜の巣でレベル上げをしに行こうとしたら勇者のヨシキと忍者のレイナがついてくると聞かない。

「僕はもっとレベルを上げたいんだ」

「私は一緒に行く」

 最初はみんな行くと言い出した。自分のレベルにあった場所を探したほうがいいと言うと諦めたが、二人は諦めなかったので一緒に行くことになった。


 道中の魔物はヨシキかレイナが担当する。きついと感じたらそこでレベルを上げてからまた進むので結構時間がかかりようやく竜の巣に着いた頃には二人ともボロボロだった。

 替えの防具なんかないから二人ともきているがとてもじゃないがここからは通用しないので一旦帰ることにする。

 王国に帰り着く頃には防具の意味をなしていなかった。

 やはりまだ、早かったのかもしれない。

「大丈夫!レベルが上がっているのがわかるから」

「私も大丈夫」

 二人とも凄いなと思いながら二人はモンスターの素材を換金していた。

 そして新たな防具を今度なオーダーメイドで作ってもらっていた。

 俺はいつもの兵士の頃からつかっている防具だったので愛着がある。壊れたら直して使っていたので所々ボロではあるが。と思ったら俺にも買えとレイナが言ってきた。

 なんでも見ているこっちが怖いからだそうだ。なのでここらでちゃんとした防具と剣をオーダーメイドで作ってもらう。

 それなりに時間がかかるのでつなぎに借りた防具をつけての狩りは、返した時にビックリされる程綺麗だった。ここら辺のモンスターでは弱いからなぁ。


 ヨシキのオーダーメイドの鎧はシルバーで綺麗な防具だ。傷つけないようにすると誓っていた。レイナの防具は所々に金属が使われていてあとは黒いシルクスパイダーの生地で作られたクノイチの格好だ。俺のは黒一色の革鎧で所々についた金属のようなものはブラックドラゴンの鱗で出来ている。剣も同じでブラックドラゴンの鱗を鍛錬したものだ。


「よし!いくぞ!」

「おう!」

「…」

 二人とも竜の巣にいくまでにすでに傷がいくつかついているがそんなに支障があるわけじゃ無く今度はちゃんとした格好で竜の巣に立ち入ることができた。


「ここからが本番だぞ?」

「おう!」

“コク”

 レッドドラゴンに対してヨシキが、果敢に攻めるがやはり無理があると思いきやレイナが補助で、忍法を発動させ動きを封じたところを首を刎ねた!二人ともレベル酔いが酷いみたいで今日はここまでにしとく。

 俺も負けられないと最下層の方まで行きブラックドラゴンを倒してレベルが上がるのを感じる。程よくレベルが上がったら戻って二人の手伝いだ。

 テントを張って料理をしていく。焼くことしかできなかった俺にレイナが教えてくれたから色々できる様になった。

 寝る時は三交代で、夜の番をする。

 ヨシキもレイナも疲れているので多めに寝かせといた。もう竜の巣だから落ち着いていこうじゃないか。


 この日から二人の動きが変わった、レベルがやはり上がったことで動きにキレが増している。

 二人でレッドドラゴンを倒しまたレベル酔いに苦しんでいた。

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