第15話、大将の思惑

学園から家に帰宅する途中の出来事だ、僕は初めから気づいていた、ダルメシアと僕を奇襲した奴らは明らかに僕とダルメシアを狙っていた、おそらく襲いかかってきたやつはただの雇われ、


レオンは魔力の痕跡を辿り主犯の現在地を突き止める、


こいつか、この服装は軍服、まさか!この世界の魔王軍か、一体なぜ魔王軍の幹部がもと魔王軍中将のダルメシアを襲う、


なんか軍の思惑が感じられる、


「さて、少しこの世界での実力を図るのも込みで始末してやろう」


レオンは主犯の現在地を特定しそこまで移動する、


「グレーターテレポーテーション!」


かなり遠くの崖の上まで移動する、そこには数十人ほどの軍隊らしき奴らが屯っていった、


魔王軍がこんなところで何をしている、


レオンは少し離れたところから話を聞く、


「くそ!さすが、老耄と言っても魔王軍もと中将」


「あの攻撃を喰らったらさすがに体持っていかれますね」


「他の方法を考えなければ」


何の話をしている?ダルメシアを殺そうとしているのか、一体なぜダルメシアはもう軍には所属してはいないはず、何が目的なんだ、


「ダルメシアめ、あいつが唯一の魔王軍和平論派閥の立場にいる」


魔王軍和平論派閥?そんな組織があるのか、人間との和平を目指す組織もあるのか、その派閥を大きくするためにダルメシアは学園で同じ考えを持つものを探したのか、


魔王軍和平論派閥、これはダルメシア中将が軍を抜けた時に少人数で結成された軍の中での組織である、


その組織の幹部ということか、ダルメシアは色々やっていたのか、しかし誰がダルメシアを殺そうとしているのだ、さすがに彼らの独断ということはないはず、


最低でも小将クラスのものの可能性が高い、実際自分の軍にも暴走する軍はいた、まあそれを止め得るのが大将クラスのやつの仕事なんだが、まだ気づいていないのか、


内部の反乱は軍では最重要で止める必要があるはずだが、


「ダルメシアを殺せれば、あの方の願いが叶う」


彼の方、誰だ、目的は、


「魔王軍本部マグナ・グラウドム大将」


大将だと!


魔王軍大将とは3人しか任命されない、この将軍の地位を得たものは軍の中枢までをコントロールできるほどの権力を持っている、しかもそれは引退後も同じ、、、


軍を辞めたものも同じ、、、なるほど、


レオンは今全てのつじつまが合致した、こいつらの目的どうしてダルメシアを攻撃したのか、


ダルメシアも大将クラスだ、その発言権はおそらく軍に反映される、いや反映させないといけない、ダルメシアの発言が軍の、こいつらの大将にとっては都合が悪いようだな、


なるほど、耳が痛い話だな、ダルメシアの人間との友好条約を結ぶという案は戦争を再開させようとしている派閥の奴らには邪魔だろうな、


よし、そうとわかれば、忠告しておこうか、


レオンはその魔王軍たちのところまでいき空から降りてくる、


「さて、この世界に来て初の戦いだ、少し遊んでやろう!」


レオンが造形魔法で黒衣の衣装を身につけ素顔を隠した、魔王軍の幹部の前に降り立つ、


「何者だ、貴様」


「私か、貴様らが知るひつようはない、貴様らはここで死ぬのだから」


レオンがジリオンゼウスを取り出し向ける、


さて、ジリ僕たちのこの世界に来ての初めての戦いだ、衰えてはいないだろうな、


「ガキが、みられたからには、始末するしかね〜な」


魔王軍の兵がレオンを囲い込み魔法陣を展開する、


この程度の魔力で僕にダメージを与えられると思っているのか、少し不愉快だな、な〜ジリ、


レオンが魔法陣を展開する、


「なんだ、この魔法は」


「消滅魔法、破極」


周りの全ての物理攻撃魔法攻撃を破壊する、それは肉体も例外ではない、


「貴様ら抵抗しないというなら楽に殺すだけにしてやろう」


今目の前で自身の魔法陣を消滅させた事象を見てそれに恐怖しないものはこの場にはいなかった、


「何者だ貴様」


こいつがこの軍の親玉みたいだな、魔力量だけならダルメシアを凌いでいる、だがそれだけだ魔力の流れ使い方ため方、それら扱い方がまるでなっていない、


「さっきも言った通り、名乗る必要はない、貴様らはここで死ぬのだから」


「ほ〜う、魔王軍小将である私を貴様のようなガキが倒すだと、確かに貴様が今さっきしようした魔法は強力だ、だが貴様の小さな体でその魔法を何度も放てるはずがない」


お!いいせん言ってるね〜でもね、それを可能にすることができるんだよ、


レオンはそいつの前に歩き寄った、


「貴様、俺を誰だと思っている!私は魔王軍小将、アデルム・デンビルだぞ!」


何も臆することなく歩み寄ってくるレオンを前にアデルムは恐怖を覚えた、その恐怖を押し殺すかのように剣を振り下ろした、


僕の覇王のオーラに耐えられるやつはこのよでたった1人しか、いや、もういないんだったな、勇者シオン、この世界なら一緒に戦えたかもしれないな、


「風流剣」


風を剣に纏わせた剣、威力もスピードを強化する、その件がレオンに衝突する、


「キィィィィィィィー」


レオンの体はまるで鉄のように固く剣を防いだ、その事象は魔力を纏わせた剣を肉体が止めたのだ、


何だと、ばかな!俺も剣がびくともしない、これは、どういうことだ、


「ふん」


レオンは少しはしゃいでいた、この状況を楽しんでいた、


「説明してやろうか、魔王軍小将殿」

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