第10話、修羅場

浮気だと、、、確かにそう取られても仕方ない、


てか誰だ?僕とジリの領域に侵入できるのは!まさか!


「貴様!あの剣の」


レオンの目の先には赤い紅髪の髪を揺らした人型の竜がいた、おそらくはあの魔剣に宿る竜だろう、


「あなたは私を選んだのね、レオンくん」


その竜はレオンに近づき胸を顔に当ててきた、 


「待て待て!お前!」


レオンは押しつぶされ呼吸ができなくなりそうになる


「待ちなさい!あなたいきなり出てきて!レオン様は私のなんです、私のご主人様なんです」


ジリが紅髪の竜をレオンから突き放しジリがレオンに抱きついた、


「フン、いまあなたは彼に捨てられたばかりではないですか?」


!いま、ジリの逆鱗に触れた


「わ、私が、、、捨てられた、レオン様に、、、」


領域内の結界にヒビができる、魔力が強烈に流れて領域内の結界が耐えられなくなる、


やばい!このままだと、結果が壊れたら、ジリが外の世界に出てしまう!


しかもいま、彼女は撃怒りモード、まずい!


「いい加減にしろ!ジリ、俺はお前を一度たりとも嫌ったことはない、お前は私の主人だ!」


レオンはそう言いきった、彼女の前でそう言いつけるように、


「、、、あ、レオン様、いま、私の主人と、私は、レオン様の者に、していただけるのですか?」


?者?いや、大切ではあるが、


彼女は泣きながら美しい笑顔をレオンに向けたまるで今まで心に宿した願いが譲受したようなそんな表情を、


レオンはジリの手を握った、


「ジリ僕はシオンに敗れた、だからもう君との契約は無効となった、しかし君さえ良ければ、これからも僕のそばで、相棒として支えて欲しい」


レオンはジリを抱きしめた、優しくそれでいて包み込んでいくように、


「レ、レオン様、私はこれからもあなた様のおそばにいたいです」


ジリはレオンを抱き返した、長年の蟠りはたった今この時晴れた、


「ちょっと、私を置いて2人の世界に行かないでくれない」


その2人の行為を何も言わずに最後まで空気を読んだ紅髪の彼女が痺れを切らしたわ


あ!忘れてた、そもそも僕がこの剣を取ったから、でもほんとにこの剣を逃すのは惜しいんだよー、コレクターとして逃すことはできない、ク〜


「すまない、単刀直入に言う、僕は君が欲しい!」


「ガン!」


『いま、レオン様は私に告白してきたのに他のメス竜にもこれは浮気』ジリがレオンに聞こえるように負のオーラを漂わせながら言う、


「違う、違うから、彼女をほかっておくのはまずいんだよ、だからね、」


あー、ジリちゃん、本心はこうだったの?今まではなんだったの、だったらもっと無理して頼み込んだらもっと簡単に力出してくれたんじゃ、


「今、何が最低なこと考えましたね」


「ギク!」


レオンの背筋に寒気が走った、


まずい、自分でも今の考えは最低だったな、


おそるおそる謝ろうとレオンはジリの方に振り向く、


すると泣いているかと思ったが彼女は、強烈に怒っていた


「レオン様!私が、私が、あなたのために!どれだけ頑張ったと思っているんですか!」


まずいまずいまずい!怒られる、これは、


「そんなことはない!僕が一番信頼しているのはジリだよ、だからこそ、君に聞きたい、彼女をほかっておくにはいかないだろ?」


僕はジリを納得させようとなんとか説得を試みる、


「確かに、あれを他っておくのはまずい、仕方ない」


ほーよかった、なんとかなったか、『わかりました、そう言って私を言いくるめて新女を握るのですね』がぁー、違うから!もーう、


「もういい?」


呆れた声でレオンに話しかける、


「すまないな、それで君は僕のモノになってくれるのか?」


さてどうするか、力を示して認めさせるか、それとも何か対価を、


「いいわよ」


そうか、なら魔法を、、、え?


「待っていまいいって言った?」


レオンは驚きのあまり魔法を展開しようとした魔術術式に失敗した、『ウワ!』バンとレオンの手で爆発した、


「ゲホゲホ」


「何してるの君?いいって言ったよ」


あーなんだろう、魔王と言う肩書きが外れたから本来の自我が出てきたのだろう、それか転生した影響か、


「いいの?無条件で?」


いいのか、意志を持った魔剣竜がなんの契約もなしに僕に従うなんて、そんな何か裏があるのでは


そう思い疑いの目を向けた、それをみた紅髪の彼女は話始めた、


「は〜、」


紅髪の彼女は悲しそうな表情をして一息ついた、


「寂しかったのだ、私は」


寂しかった?魔剣が?これだけの神器級の魔剣が寂しいだと?


「私は今まで誰とも対話したことがない、」


つまり今までずっと1人だったと言うことか?これだけの神器級の魔剣が誰からも使われたことがないのか?


「私を扱える戦士は今まで現れなかったたまに私を扱えるものはいたが、誰も私を選んではくれない魔力を吸い取り制御するのは難しいからと、」


そうか、彼女は長い間1人でこの学園に埋もれていたのか?、、、いや、待てよ、なんでこの学園に?なんだか話が長くなりそうだな〜


レオンは話が長くなりそうなのでその場に座った、


「私はいつか私を手に取ってくれる主人を見つけるためこの学園でずっと待っていた、そしてやっと君に出会った、私はここで誓うあなたを主人とすることを」


「待ってください!」


その話にジリが割り込んでくる、


「何?私は今逃したらもう2度とチャンスはない、お願いだ君とレオン殿の恋の邪魔はしないからどうか私も一緒に」


彼女は必死だった、きっと本当に長い間1人でいたんだろう、1人は本当に寂しい、


「、、、う〜、わかったは、で、でもあなたは私の後輩だからわかった?」


「は、い、いいのか?私も一緒にいて」


どうやら同じ上級竜同士が仲良くなったようだ、よしこれで、


レオンが、彼女と契約を結ぼうとするしかしジリがレオンを怖い目で見る!


「レオン様、私は今回限りあなたを信じます、でも今回だけですから、絶対ですよ!」


ジリがレオンに念を押した、きっと本当は自分以外の魔剣を扱うのは内心では複雑な心境なんだろう、でもジリは彼女を認めてくれた、感謝しないと、


「ジリ、ありがとう」


僕は本心からジリに感謝を言って紅髪の竜の前まで歩いた、


「あ!そう言えば君の名前は」


「!私の名前、、、私の、名前は」


古く開くことはなかったタンスをあける、彼女の名前は!

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