第35話 空々のフリーガン

「第一作の『戦場のフリーガン』というタイトルを見てしまえば、昭和の時代の、変な和製英語なのかなって思いますよね。フリーとガンで自由の銃、みたいな。ですけど、それは間違い…いえ、『戦フリ』においては半分正解といったところでしょうか。確かに『戦フリ』でも銃は描かれて…って、これ以上はネタバレになっちゃうかもしれませんので内容は言いません。えっと、フリーガンっていう言葉の意味は、その後に公式から明言されていまして、廃棄物を再利用する人というか主義みたいな意味なんです! それを知ってから、『戦フリ』も見方が変わるといいますか…あ、ごめんなさい、また『戦フリ』の話を…それよりも『空フリ』、今放送中の『空々のフリーガン』の話が良いですよね。これならどれだけ話してもネタバレにならないんです! なぜなら、アニメオリジナル、つまり原作の小説などがないので、私も今放送されている3話までの内容しか知らないんです! …だからこそと言いますか、どれから見れば良いのかという問いには迷いました。やはり私というかオタクであれば最初、第一作から見てほしい、同じく沼にハマってほしいと思う部分もあります。しかし、『フリーガンシリーズ』は第一作が50年も前に放送されたものです。それに加えて『フリーガンシリーズ』は設定が複雑であると言われています。それが理由で、コアな、考察を楽しむ層や昔からの人は見続けていますが、新規が参入しづらいと言われていました…しかし、今回の『空々のフリーガン』は新規参入者を増やそうと努力しているのが見て取れます。今回の舞台は初の現代、しかも日本です。複雑な人間模様は描かれるでしょうが、舞台設定はそこまで奇抜にはならないでしょう。そして、今回は全20話とアナウンスされていて、声優陣からも力を入れているのがわかります。主人公の浮州うきすしゅうの声優は城雄じょうお床子とここさん。そして、1話の最後で出会った寒日さむび誠司せいじ似非えせ優雅ゆうがさんが声を当てています。城雄床子さんと似非優雅さんは、男性声が上手いと言われているベテランの2人です。おそらく声優に詳しい人の9割は男性キャラの声優といえばどちらかの名前を思い浮かべるでしょう。その2人を同時に、主役級のキャラの声優として使っているのですから、その力の入れようが伝わってきます。そのおかげが、初速は一昨年に放送されたフリーガンシリーズの本筋よりも5倍近くになったんです!」


「…空々に関しては、『何も無い』や『心にこだわりがない』という意味が当てはまるのではないかと。仏教用語としての意味もあるようですが、それを意味するとファンタジー路線に舵を切ることになるでしょう。私としては、折角、現代を舞台に描いてくださるのですから、このまま進んでほしいところです。主人公の浮洲秋はサラリーマンで、ただルーティン的に仕事をしているという描写がありますから、『空々』はそれを表しているのではないかと考えています。仕事に対する熱意のない主人公が、寒日誠司と再会することによって、昔の恐れ知らずだった子供時代を思い出し、新たな挑戦を始める、という話になるのではないかなと。しかし、まだ3話。私の考察は全くの見当違いかもしれませんが、それもアニメの楽しみだと思うのです。すべて放映されてからまとめて見ることも否定はしませんが、続きの展開について妄想を繰り返して、次が待ち遠しくなる感覚も、アニメに惹かれる要素の一つであると思うのです」


「実は2話の10分頃の映画のポスターに描かれていた人物が『戦場のフリーガン』の主人公に見えるんです! しかし、主張しすぎない。周りのポスターに同化させるように描かれていて、気が付かなくても問題ないけれど、ファンにとっては嬉しい要素といいますか、露骨にやられると、私のオタク魂が『オタクを舐めるな!』と反発したくなるんですが、こう…上手くやってくれていて、分かってるな好き!って感じになるんです。是非多々里くんにも味わってほしい! でもそれよりは『空フリ』をしっかり見てほしい!と分かりますか、この感覚? 私が悩んたのもわかってくれますか? うぅ、やっぱり『戦フリ』から…いえ、でも、こうしてリアルタイムに感想を言い合えることは、他の何物にも代え難い貴重なもの。こうして同志がリアルにいるだなんて…いえ、断っておきますが、無理してみる必要はありませんからね。もういいやって思ったら、すぐに切ってくれて大丈夫です! 人には好き嫌いがありますから、『空フリ』が肌に合わない人も大勢いるはずです。私に遠慮…は、元からしないかもしれませんが、不要です! 実は、私も有名作、名作と言われるものであっても、キャラクターの見た目が合わないからパス、みたいなのも普通にありますからね。現代は面白いアニメが溢れていますから、時間を無駄にする必要はありません! 面白いと思えるものを面白いと思えるだけ摂取すればいいんです、持論ですけどね? っと、ちょっと話しすぎてしまいました。そろそろ休み時間も終わってしまいます。いやぁ…楽しい時間でした。付き合ってくれてありがとうございます!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る