10話
その日以降タイガは血眼になり執行官を探していた。
来る日も来る日もアカデミーを駆け回っていた。
「あのバカどうにかしないと進まないわよ」
「わかってる」
俺はその日の放課後広場でタイガを呼びとめた。
「カイトの居場所は俺が知っている」
「は??」
「教えてほしかったら勝負をしろ」
「嘘じゃねぇだろうな」
「ああ、だけどお前が負けたら大人しく俺たちに協力しろ」
「あーーそういうことね
お前がもし負けてカイトの場所を知らないなんて言ったら殺すからな」
あーーーー終わった。
「わかってる」
「それじゃ始めようぜ
ここなら思う存分力発揮できるもんな!!
バーサーカーーーーーー!!!!!!」
タイガは赤いオーラを纏い突進してくる。
短刀で攻撃を受け止めたが、弾き飛ばされる。
「おい!!そんなもんかよ!!」
「くっ・・・・」
タイガの猛攻が続く。
スキルを使わないと耐えられない。
ただの無駄遣いになるがやるしかない。
「ソウルイーター!!!!」
「魂の救済を開始します。」
俺は短剣でガントレットをはじき返す。
「急に力が増した?」
「あまり時間はかけたくないんだ」
「ならこっちもブーストかけていくぜ!!」
赤いオーラーの勢いが増していく。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉ!!!」
なんだ?
理性を失ってきていないか?
ガントレットと短剣がぶつかるたびに衝撃が広がっていく。
それを聞いた生徒が徐々に集まりだしていく。
やばいな・・・
あんまり注目はされたくない。
「悪いけど、俺まだ力の加減がわからないから死なないでくれよ」
俺は短剣をしまい拳に力を込めて殴りつけた。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ」
タイガのガントレットと相打ちになったが、タイガのガントレットが砕け散って床に落ちる。
そのまま膝から崩れ落ちた。
「大丈夫だよな・・・・とりあえず解除」
「魂(ソウル)残量980」
「大分消費したな・・・・とりあえず医務室に連れていくか」
俺はタイガを担ごうとした。
「やめろ!!自分で何とかする・・・・」
そういうと立ち上がり歩いて行ってしまった。
これで約束通り言ううことを聞いてくれればいいんだけど・・・
それ以降タイガは数日アカデミーを休んでいた。
数日後腕に包帯を巻いたタイガがやってきた。
「よぉ」
「おう・・・」
何か様子が変だ・・・
「これからどうするんだ?」
「何がだよ??」
「はぁ!?お前が協力しろって言ったんだろ!!」
「マジ??」
「やらねぇぞ・・・・」
「ごめんごめん」
どうやら本当に素直に協力をしてくれるようだけどなんでだ??
「なんか疑問があるような顔をしてるな。
俺は純粋な力比べで負けたんだ。
だから、納得はしている・・・・今はな!」
カイトが言っていた通りだった。
だけど
「今はってことは??」
「これが全部終わったらいつかまた挑戦してやるからな!
わかったな!!」
「ああ」
ここは適当に返事してハンターライセンスもらったら関わらないようにしよう。
「何?仲良くなったの??」
「協力関係を結んだだけだ!!!」
「ふーん
まぁ、何でもいいけど」
「今日は遅かったけどなんかあったのか?」
「あんたたちが争っている間にアカデミーのことを調べていたの」
「お、ナイスじゃん」
「それは助かる」
「この学園には大きく3つの派閥に分かれているわ。
1.スキルを重視する派閥 1St
2.魔法を主体とする派閥 マジックギャザリング
3.剣の技術や肉体技術追及する派閥 筋肉パーフェクト 」
「なんか一つふざけた派閥があるな...」
「筋肉パーフェクトめっちゃええやん」
「「え・・・」」
「なんだよ・・」
「まぁ、丁度よかったわ。
丁度私たち3人だから1人1つ潰そうと思ってたから」
「よしタイガは筋肉パーフェクト頼むわ」
「ああ、いいぜ!」
「私はマジックギャザリングに行くわ」
「俺は1Stチームに行く」
「サクッと終わらせてハンターになろうぜ!!」
俺たちはバラバラに解散した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます