計画立てるのは楽しいけど実行に移すのって大変だよね

 私はアクティブな引きこもりである。日光は苦手だし汗をかくのも好きじゃない、暑いのも嫌い、だけれど『始めること』は好きなので、家の中で出来ることは色々やってきた。


 私の行動パターンはいつも『興味』→『下調べ』→『計画』→『行動』なのだが、楽しいのは興味から計画までのことで最後の行動が続いたのは極わずか。

 まぁ、それでもそれらは私の経験値になって話のネタになったり、得た知識から人の相談に乗れたり、思いもよらない所で経験が役立ったりしたので、行動が続かなかったとしても全くの無駄になった訳ではない……としておく(精神衛生上)。


 続かなかった物はバイオリンだったりサプリだったり手芸だったりで、逆に結構長い事続いてるのがリングフィットと絵とPC向けMMORPGだったりする。

 続く物と続かない物で共通点がなく、ネトゲに関しても色々やったけど続いてるのは1つのマイナーなやつだけで、他の人気タイトルは最初盛り上がるけどあんまり長く続かなかった。

 


 で、何が言いたいかって言うと『小説の執筆もこんな感じだった』って事で、これから自分で小説を書きたいと思っている方には是非注意してもらいたい事の1つだったりする。


 実際私が処女作の執筆にあたり最初に苦労したのがここで、ぶっちゃけた話し『テイマーの生き方、歩み方』を投稿を始めるまでに6作品分の物語のプロットが出来上がってる。


 なんというか、こう……最初の「こんな話書きたいなぁ」っていう時期と「こういう展開にしよう!」ってプロット作り時期って楽しいんですよね。私は物語の始まりから結末までプロットを書き上げてから実際に書きだす質なんですけど、このプロット作りの段階が小説を作る中で一番好きな部分かもしれない。


 けどそこからが問題で、プロット作りが終わった後にいざ書こうとすると途端に筆が進まなくなってしまう。書きながら表現の仕方に悩んだりセリフの言い回しに悩んだり、気持ちが乗って来なかったり。プロット作りの段階ではあんなにワクワクしてたのに、実際に書き始めるとワクワクしなくなるっていうよく分からない状態になってしまうんです(汗


 で、多分多くのWEB小説家さんも同じなのかもしれない。日々のルーチンワークとして面白そうな小説探しをすると、沢山の未完結作品を残してる人によく当たる。

 そういう人の小説は、面白くても未完で終わる可能性が高いので読まないようにしているのだけれど、いざ実際に自分が作品を作ろうとするとこの人達の気持ちが少し分かるようになってきた。


 書きたいのにテンションが上がらず筆が止まり、そうしているうちに別のアイディアが生まれて別作品を作りたくなる……あぁ、まさに作者を未完地獄に陥れる不のスパイラル!


 でも私はつい最近まで読み専ヘビーユーザーだったので、毎日更新が1週間更新になり、不定期更新になり、ある日更新が止まるという苦渋を何度も舐めさせられてきた1人。だからこそ「加害者側には絶対にならないぞ!」と意気込んで行動を起こしたのだが、実際に書いてみると書き手の苦悩も分かって未完作家にも優しくしようと思えるようになった……未完乱立な人の作品はやっぱり読まないけど(汗



 そんな書き手の苦悩を体験した私が導き出した解決策が『10万文字は書いて、投稿するかどうか考える』というもので、プロットを最後まで完成させたらまず10万文字を目指してストックを作り始める。どんなにプロット作りでワクワクした作品でも書けないものは本当に書けなくなってくる物で、逆に書ける物はビックリするぐらいスラスラ文章が出てくる物だからだ。


 『テイマーの生き方、歩み方』も正にそうで、文章を作っていくと途中からキャラが大暴れしだすのだ。各キャラが勝手にセリフを喋りだすし初期のプロットとは違う行動をとりだす。正に大暴れといった状況で、文字数なんて気にしなくても勝手に10万文字なんて埋まってしまうのだから楽なものである。


 同じぐらいワクワクした作品のプロットでも、書けるものと書けないものでここまで違うのかと自分でも驚くぐらいなので、もしこれから小説を始めようと考えている方は沢山の作品のプロットを書いて、実際に執筆してみるとその違いに驚くと思います。


 そんなこんなで私は『筆が進まない物』『書きやすい物』『キャラクターが大暴れする物』を作りだし、ストック10万を書き貯めてからキャラクターが大暴れする物語を世に出した。……まぁ、キャラクターが大暴れするからと言ってそれが面白い作品なのか、読者にウケる物になっているのかは未知数なのだが、途中で書けなくなって未完結になってしまうよりはいいだろう……多分!



 ということで、これから小説を書きたいと思っている方は是非1つの物語に決め打ちするのではなく、いくつか作って『より筆が進むもの』を探してみるのをお勧めします!


 1度世に出してしまうと、書き続けなくてはというプレッシャーも少なからず掛かるし、反応が薄いことによるストレスも掛かります。なので、未完作品を作ってしまわないためにもスラスラ書けてしまう物語を見つけ出してしまう方がストレスが少なくていいです。

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