読み専な私が執筆に挑戦する奮闘記

七瀬 莉々子

そうか、読みたい物が見つからなければ作ればいいんだ!

 私は活字中毒である。虫って表現するのが嫌いなので本の虫ではなく”活字中毒”である!


 事の始まりはそう、小学生の時に観たジブリ作品『耳をすませば』。あの作品を観た私は「本を読むのって何かカッコイイなぁ~」なんてミーハーな気持ちに支配され、翌日には学校の図書室から1冊の本を借りて読んだ。

 そしてその本がまたまずかった。その本は『ネコマタのおばばと異次元の森』という作品で、私を完璧なまでに読書の世界へと引きずり込んだ罪深き作品(神作)だったのである。

 ちなみに社会人になってからこの作品の美品初版本(プレミアがついて超高かった)を購入し、それは大切に保管して読むようにもう1冊購入したぐらいに大好きな作品なので、もし興味を持った人がいたら是非読んでもらいたい最高の一冊です!


 まぁ、そんなこんなで沢山の素晴らしい作品と出会い、私は朝起きてからまず本を読み、夜寝る前に本を読まないと眠れない体質になる程の活字中毒へと成長していったのである。



 色々と本を読んで来た私だがその中でもスピン付きハードカバー本が好きで、更に言うとスピンを挟んで本を閉じる時の『ぽふんっ』という音が無性に好きだった私は、ハードカバー系ばかり好んで読んでいた。

 そのため、ライトノベル系や文庫本はあまり読んでいなかったのだけど、それを覆したのがアニメ『魔術士オーフェン』でアニメから原作への逆走を果たし、それ以来ライトノベルも読むようになっていったのである。


 それからは私の雑食性は更に勢いを増し、様々なジャンルの本を読み始める。今でも読まないのはホラー系と最後に主人公が死ぬ話ぐらいで、それ以外は幅広く読んでいった。


 そんな私だったが、実のところ『小説家になろう』や『カクヨム』といったWEB小説は最初敬遠していて読んでいなかった。というのも、私にとってのWEB小説という物が学生の時に流行っていた『携帯小説』という物で、「最終的に主人公死なせればお涙頂戴の感動作品になるだろう」的な安っぽいニューマンドラマの小説が大量生産されたからだ(偏見)。

 だから私はWEB小説には手を出さなかったのだが、そんな私に変化をもたらしたのが『本好きの下剋上』という作品で、アマゾンリーディングで無料で読めたため試しに読んでみた結果……私は重度のWEB小説読者となってしまった。


 『本好きの下剋上』。あれはいったい何なんだ! 面白過ぎる!! ベンノさんマジ最高、結婚するならベンノさんみたいな人が良い! ルッツみたいな幼馴染が欲しい! 神官長、ああ神官長、神官長……てなぐらい素晴らしい作品だったのである!!


 それから私はなろう検索やネット検索でお勧め小説を探し、読み漁るという毎日を過ごしてった。そこで私が今までに読んで来た中でもトップ10に入るような作品に出合い、私のWEB小説好きは順調に加速していく。


 ちなみに私が今まで読んで来たWEB小説の中で、佳作良作は数あれど名作と言えばこの作品と胸を張って言えるのが『本好きの下剋上』『少女の望まぬ英雄譚』の2つだ。『少女の望まぬ英雄譚』が未だに書籍化していないのことは世界七不思議の1つに加えても良いぐらいの名作で、興味を持った方は是非読んでもらいたい。絶対に後悔はさせないから!!



 と、ここまで延々と私の本歴を垂れ流してきたわけだが、そんな私にもその時が来てしまった……そう、読む物が無くなって来たのだ。


 WEB小説以外であれば今まで通り読む物は膨大にあるのだが、WEB小説に限って言えば本当に読む物が無くなって来た。そしてやる事は一度読んだ作品をもう一度読み直すぐらいなんだけど、それすらもうすでに2,3周しており、今では毎話のサブタイトルを見れば中身が思い出せるほど読んでしまった。

 そこで私は昔からちょっと考えていた事を実行に移す事にしたのだ。そう、『自分で作品を書く』という人類にとっては小さな一歩だが、私にとっては偉大な一歩を。

 

 実のところ、自分で小説を書いてみたいと思った事は学生の頃から何度もあった。けれど、なんだかんだと言い訳をして書いてこなかったのが実情。だからこそ、読む物が少なくなってきて飢餓感が出て来た今だからこそ、『私が読んでみたい理想の小説』を目指して書いてみようとすんなり思えた。

 そして思い立ったが吉日とばかりに、すぐに私は『私が読んでみたい理想の小説』を具体化し、プロットを作り、タイトルを付け、自由に出来る時間の全てを費やして一気に1章分書き上げた。


 鉄は熱いうちに打てという言葉は真実なんだと思う。それまでグダグダ言って小説を書こうとしなかったのが嘘のように、集中力が切れる事なくここまで書き上げる事が出来た。

 そしてもう一歩先へと行動を移す。作った小説の投稿だ。正直な話、小説を書くことよりこちらの方が苦戦した。

 

「誰にも読まれないかもしれない」

「批判コメントが沢山くるかもしれない」

 

 そんな不安と戦うこと数日、やっと決心を固めて投稿した私の処女作『テイマーの生き方、歩み方 ~少女はペットとの楽しい冒険のために強くなる道を選んだ~』

 この作品を投稿するにあたって誓った事が以下の3つ。


 1.『私が読んでみたい理想の小説』からズレないこと

 2.更新を止めず最後まで書き続けること

 3.どんなに忙しくても頂いた感想には必ず返答すること

 

 これは私が尊敬する小説家さん達がそうだったからだ。

 出版を果たした人気作家にも関わらず、更新を止めず書き続け、感想にも丁寧に返答し、それでもクオリティを下げない。そんな尊敬に値する小説家達の作品を読んで触発された私が、最低限この3つも守れずして小説を書き始めても価値が生まれる訳もない。

 ※まぁ、この誓いをここに書いたのは意志が強いとは言えない私の逃げ道を無くすためという理由が殆どな訳なんだけど

 

 そんなこんなで作った私の処女作『テイマーの生き方、歩み方 ~少女はペットとの楽しい冒険のために強くなる道を選んだ~』

 もしタイトルを見て、ちょっと読んでみようかなって思えましたら是非読んで頂けると嬉しいです!

 そしてもし、もしもです! 読んでみて面白かったと思って頂けたら感想などを頂けると、感謝の気持ちで私のモチベーションは天元突破すること必至なので、何卒応援の程宜しくお願い致します!!


 なお、このエッセイでは今後、実際に小説を書いてみて難しかったことやその解決策等を不定期に投稿していこうと思いますので、もし現在小説の執筆を検討している方は「初心者が執筆すると、こういう所で躓くんだなぁ~」ぐらいの軽い予備知識程度に読んで頂ければ幸いです。

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