第42話 いつもと違う
10人の若者の突然の消失事件は、マスコミでも日々報道を賑わしていた。
帝都東京の全域で発生する妖奇事件を捜査対象とする警視総監直轄の妖対本部の総括、猫原警視正はなぜか慌てる様子を見せず、いつもの事件発生時とは異なっていた。
警察組織においても突然の人間消失は、もちろん『神隠し』として捜査は継続されてはいるが、比較的落ち着いた雰囲気を見せていた。
多発する妖奇事件ではあるが、神隠しも2分類に大別されている。1つは異界の魔物に喰らわれたもの、さらにもう1つは純粋なる神隠しである。
都民や市民の多くは『神隠し』というと、ほとんどが魔物に喰らわれた事件と感じてはいるが、あやまって異次元空間に迷い込んだものや本来の行方不明などの例もある。
最凶妖域である魔宮沢地域には、古より退魔組織である『猫又神社』があり、その宮司の次男として生まれた猫原は、幼少より異能力に目覚め、神のお告げを耳にすることができた。
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