第40話 魔宮事件

 帝都東京の魔界都市昭島市において、行方不明、失踪者、神隠しなどは日常茶飯事の事件である。


 1年365日のうち、これら事件が発生しない日など存在しない。それこそが魔界都市たる所以なのだ。


 ましてや最妖奇地域指定である魔宮沢の交差点など、昭島市民といえど、交差点領域に入ることを極力避けるのは常識となっている。


 やむを得ず魔宮沢領域に入るときには、聖水で身を清め、白装束を纏い、各家代々に伝わる魔除け、護身守等を身に着け、真言を途絶えることなく口唱するなど護身を図るのが当たり前のことだ。

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