第22話「ながやん、大いに悩むのこと」

 2023/10/13、禁酒生活3日目(治療を始めて36日目)


 最近思ったのは、お酒を飲まなくなった今の方が、よく眠れてる感じがするんです。昔みたいに不眠症にも悩まされてないし(僕の不眠症は随分前からよくなってる感じで、原因は会社勤めのストレスだったっぽい)アルコールがなくても毎晩スヤァって寝ちゃう。適度な運動もしてるし、いい傾向。


 皆さん、プラシーボ効果ってしってますか?

 そうそう、ロシア語で「ありがとう」の意味のアレですよ、アレ……って、そりゃスパシーボだ! プラシーボ効果ってのは医学で「なんの効用もない薬を、事前に『よく効きますよ』と説明して飲ませることで、なんだか気分的に薬が効いて健康になってるように感じる」という、人間の心理的なバグ? を利用したものですね。

 これ、お酒にもあるらしいって話を昨日ちょっと目にしました。


 お酒で酔うメカニズムっていうのは、飲酒に酔って血中内のアルコール濃度が高まることで身体機能が弱体化する、精神的に感情の起伏が大きくなるというものです。そういう科学的な仕組み、いってみれば体内の化学反応なんですけどね。

 でも、アルコールの接種が心理面にもたらす効果も大きいみたいです。

 単純に「お酒を飲んでいる、つまり酔う!」という前提条件を最初から思い込んでいるため、実際は少量のアルコールでも酩酊状態になることもあるとか。まあ、なんにせよ僕の場合は「プラシーボもへったくれもなく、単純に酒量が多過ぎるだけ」で酔ってるんですけど(笑)


 因みにアルコールは、血管に直接注射するのが一番効率的な摂取方法です。アルコール注射はマジで少量で身動きできないくらいグニャグニャに酔います。あとは、アルコール浣腸もやばいですね。大腸に水分を吸収する能力があるんですが、そこから直接アルコールを取り入れると、これも足腰立たないくらい酔っぱらえます。

 でも、僕が求めてるアルコールって、そういうんじゃないんですよね。

 酔いたいは酔いたいんだけど、口から嗜好品である飲料として接種したいというか。最近はノンアルコールビールで我慢してますし、続けられるだけ続けてはいこうと思います。

 ただ、本当にこれから先のことを考えると悩んでしまって、気が滅入ります(笑)


 お酒をやめたくはない。

 人生で数少ない僕の楽しみ、ストレス解消法だから。

 お酒をやめる勇気ももてない。

 いつか絶対飲んでしまう。

 それが明日か、それとも来年かはわからない。

 自分の健康と長寿に対して、断酒に見合うほどの価値も感じない。

 それでも、自分の大切な人たちのために頑張れるだろうか。

 わからにい……ここ最近はずっとそのことばかり頭の中をグルグル回っている。ただ、幸運にもというか、年金暮らしなので毎日ガブ飲みするような金はない。でも、逆を言えば金の許す範囲内でガンガン飲みそうな気配もある、そういう時期も実際あったし。

 なんだか毎日、ちょっと鬱々と過ごしていますぞい。

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