第18話「お酒で失敗した話のこと」

 2023/10/06、禁酒生活10日目(治療を始めて29日目)


 どうも、僕です! 順調に禁酒生活が続いています。飲みたくて飲みたくてたまらないですが、最近は自分の飲酒欲求に対して「あ、この程度の衝動なら勝てるな」って感じるようになりました。もっと強烈なビッグウェーブがきたら、またちょっとわからないんですけどね(笑)

 さてさて、今日は過去にながやんがお酒で失敗した話を披露します。

 正直どれも黒歴史なので、墓まで持ってきたい話ばかりですねw


・専門学校時代、気付いたら運ばれていた

 それは、とても寒い仙台の冬でした。年末も押し迫る中、男子寮の仲間たちみんなで飲みに行ったんです。みんな、僕と同じゲームが好きで、特に格ゲーが好きな友達ばかりでした。一年目の年末ですね。今だから言うけど、未成年でしたね(汗)

 仙台って、どこの居酒屋もおつまみが美味しいんですよね。でも、金のない学生なので、安いチェーン店で飲み放題するわけですよ。で、ちょっとフグの刺し身なんか食べちゃったりしてね。

 で、すんごい盛り上がった。当時、僕たち格ゲーマーはなんとなく、自分たちをアスリートのように思ってた。ストイックに熱く、クレバーだけどマナーよく……そして、互いをリスペクトし合っていました。まあ、ローカルルールとか卑怯な技とか勝手に決めて謹んだり禁止したり監視したりしてたんですが(笑)でも、滅茶苦茶飲んだんですよ、その夜。

 で、気がついたら両肩を友達に支えられて地下鉄を降りたとこでした。

 突然意識がワープして、びっくりしましたね。

 しこたま飲んで、居酒屋で突然ガクン! って寝ちゃったそうです。


・入社一年目の忘年会でやらかす

 若い頃、僕は勝手に「自分は酒が強い!」って少し思ってました。

 イキッてたんですね、劣等感の塊で自分に長所なんてないと思ってたけど、酒だけは強いんじゃないかな! いやこれ強いだろ! 最強だワハハ! くらいに思ってた訳です。

 でも、それは間違いでした。

 入社一年目、どうにか初めての社会人として年末を迎えた時でした。会社の忘年会が強制参加と聞いてゲッソリしたんですが、僕はお酒が好きだったので「ただ酒が飲めて美味いもんも食える!」くらいに思ってたんです。

 で、同期の2人と一緒に参加したんですが、2人とも僕とは専門学校時代からの友達です。でも、その片方……N君は下戸で、全くお酒が飲めないんですね。飲むとビール一杯でフラフラになって動けなくなっちゃうんです。

 でも、会社の先輩たちはとにかく新人に飲ませようとします。まさに「俺の酒が飲めないのか!」ってやつで、ブラック企業ここにあり! って感じでしたね。

 当然、N君に酒が注がれる訳です。

 中には、N君がお酒が駄目だと知って注いでくる先輩もいる訳です。

 ちょっといい感じの中華料理店で、紹興酒でした。

 なんだか腹が立ったので、こっそりN君のコップを烏龍茶のコップとすり替えて、僕が飲みました。ちょっと独善的だし、いい気になってたんでしょうね。はい、イキッてました。で、ガンガン紹興酒を飲んだら倒れてしまいまして。

 帰りの電車でN君が、申し訳なさそうに僕を助けてくれたのを今も覚えています。


・飲み会て吐いちゃった話

 数え切れん! これは最低なことの一つ! いじょ!


・突然泣き出して友達を困らせた話。

 我が家ではよく、友達を集めて週末に宅飲みをやってました。僕は青森に帰ってきてから、SNSを通じて沢山の友達がいた時期があって、今でもその頃の何人かがとても仲良くしてくれてます。友達って、なにものにも代えがたい財産だなって。

 で、その日もうららかな春の夜で、みんなで我が家で飲んでたんです。

 そして、宴もたけなわになった深夜……誰かが突然「近くに桜の木があるから、花を見ながら飲もうぜ!」って言い出しました。夜桜でした。みんなへべれけになってて、ノリノリででかけた訳です。徒歩5分くらいのとこにある公共施設の桜が、とても綺麗に咲いていました。

 それを見ながら飲んでたら、急に泣けてきて……(汗)

 そう、この時は僕がラノベ作家をクビになった時期でした。編集部の担当さんが突然退社して消え、編集長が直々に「私が今後は長物守さんの担当になります」って話になってたんです。でも僕、知ってたんです。編集長が担当してた人、誰もデビューしてないんですよね。多分、編集長の責任において、戦力外の作家を切り捨てるために担当を引き受けるんだ……僕は勝手にそう思い込んでしまいました。

 これは事実ではないし、証拠もないし、僕のネガティブな勘違いです。

 なんか泣けてしまって、みんなドン引きしました。

 涙が止まらなくて、友達のIさんに家まで送ってもらいました。

 Iさんは僕の一つ上で、ボードゲームが超大好きで、とても頼りになる人でした。でも、その後もずっと飲み会のたびにIさんを困らせてしまって、ちょっと疎遠になってしまいましたね。本当に申し訳ないことばかりしたと今でも後悔して反省してます。


・マッマの酔った一言に激昂する

 僕、普段から声を荒らげたりブチキレたりしないタイプの人間なんです。怒りがこみ上げると、わかったもういい、と全て切り捨てるタイプです。それで今まで、多くの友達を切り捨ててきました。僕は友人を作るのが下手で、友情を大切にするのはさらに下手なんです。もう駄目だとわかったら、徹底して無視して自分の世界から追い出す。付き合わないし、話もしない。

 専門学校で初めてできた友達のH君。

 初めて一緒に同人誌を作った相方の7さん。

 そしてなにより、四半世紀付き合った親友のA。

 みんな一方的に切り捨ててきました。僕にはもういらないと思ったし、今後頑張って付き合う意味がないと思った人たちです。実際どうだったかは、もうわかりません。今の僕に付き合ってくれる交友関係は、数える程です。

 特に、A……まあ、この話はいつかまた別の日にしましょう。

 その日も週末で、家族三人で仲良く酒を飲んでました。でも、以前も言ったようにマッマは凄く酒癖が悪くて、変に酔っ払う時期だったんですね。で、酔ったマッマが僕に「お前の仕事(小説の執筆)なんて、ギャンブルみたいなもんなんだよ!」って言ったんです。

 僕はブチ切れました。

 怒りのあまりに、涙が込み上げてきました。

 でも、流石にマッマを切り捨てることは不可能です。

 正直、人生でもベスト10に入るくらい辛い夜でした。

 僕は実は、ギャンブルや博打が大嫌いな人間です。僕は僕なりに、執筆のスキルを上げて、世間の流行り廃りを研究して、ニーズを考えて小説を書いているつもりだったんです。決してギャンブルじゃない、ギャンブルだってデータ収集は大事でしょうけども、大きく違うのは「運の要素が一番大事なのがギャンブル」ってことです。僕は運になんか頼っていない、実力で勝負しているという自負がありました。

 あの日、初めてマッマに対して怒鳴ってしまいました。

 次の日、マッマは覚えてませんでしたけどね(笑)

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