第22話 サヨナラCOLOR

そこから旅立つことは

とても力がいるよ

波風たてられること

嫌う人ばかりで


でも 君はそれでいいの?

楽がしたかっただけなの?

僕を騙してもいいけど

自分はもう だまさないで


サヨナラから

はじまることが

たくさんあるんだよ

本当の事が見えてるなら

その思いを僕に見せて













嘘だって言って


これは夢だって

誰か言ってよ


うっそだよー


ドッキリでしたー


って、それでも私

怒るから


なんで?


どうして?



ねぇ。いい加減にしてよ

ユウ




ねぇ

何も考えられないんだけど


涙も

出ないよ



うそだもんね




ついに私

トリップしちゃうくらい病んでんだね


早く現実に戻れ


戻れ


戻れ












戻るな


現実に戻るな


このまま私も

そっちの世界にいてくれ





いやだ


目を開けて


早く起きてよ


またいつもみたいに

『梨花!しっかりしなさい!』

って叱ってよ


ユウの声


ユウの笑顔


ユウの温かい手



全てが鮮明で

全部が嘘だよね?



なんでこんなに冷たいの



早くここからユウを出して






私いま辛いよ?


辛いときは

いつも一緒に居てくれたじゃん


あの時に作ってくれたチャーハン

また作って欲しいんだけど

いつ作ってくれるの?


またアホみたいなくだらない会話してさ、

バカみたいに笑おうよ





会いたいって言ってたじゃん


まだ会ってないよ?


もう半年くらい会ってないよ?


なんで?


どうして?


わからないよユウ


お願いだから

早く起きて



人生で初めて

こんなに声を上げて人前で泣いたかもしれない


その初めてがこれはいやだったよ


いやだ


いやだよユウ


私をおいて行かないで


10年後も

20年後も

笑っていようねって言ったじゃん


ババアになって

うちらいつまでこんなことしてんだろね

って未来を予定してたじゃん


ねぇユウ

うちにタバコ忘れてるよ


いつ取りに来るの?


早く取りに来てよ




私なにも見えない


帰れないんだけど


ねぇユウ

助けてよ


ユウがいなきゃ

私何もできない














一緒に苦しいはずのナナが連れて行ってくれたそこは

真っ暗で何も見えなかった













自分をつらぬくことは

とても勇気がいるよ

だれも一人ボッチには

なりたくはないから


でも君はそれでいいの?

夢の続きはどうしたの?

僕を忘れてもいいけど

自分はもうはなさないで


サヨナラから

はじまることが

たくさんあるんだよ

本当の事が見えてるなら

その思いを捨てないで


サヨナラから

はじまることが

たくさんあるんだよ

本当の事は見えてるんだろ

その思いよ消えないで

その思いを僕に見せて







いやだ

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