第5話 配信者にジョブチェンジ
目の前に充電器の四角い箱が現れた。
「なんっすかコレ?」
とハリーが驚いている。
俺はもう一つの賭けに勝たないといけなかった。それは充電器とスマホを繋ぐ線がついているかどうかである。
震える手で箱を手にした。
弟分2人が見守っている。
震える手でシュリンクを開けた。
そして箱を開ける。
白色の充電器。
そして短いUSBケーブルがついていた。
「よっしゃ」と俺は叫んだ。
充電器とスマホを繋げる。
「アニキ、コレなんなんですか」
とミカエルが尋ねた。
「スマホ、コレはスマホだよ。そしてコレは充電器」と俺は嬉々として説明した。
画面にはスマホのロゴマークが出てくる。おかえりなさい、スマホちゃん。
「コレで、もう盗賊なんてしなくていいんだ」と俺は言って、2人にスマホを見せた。
「アニキ、本当に大丈夫っすか? 俺、回復薬、どこかから盗んで来ます」とハリーが言う。
俺はニヤリと笑った。
唇が裂けて痛かった。
ひぇ、っと通行人の女性の小さい悲鳴が聞こえた。
さっき画面で自分の事を確認したけど、ハロウィンの特殊メイクみたいになっていた。
俺は報酬のアプリを開く。
充電器を買っても、3000円の収益が残っていた。
んんんん?
5000円の投げ銭を貰った。
5000円がそのまま報酬アプリに振り込まれていた。
運営様に手数料が取られてない。
キタコレ。
コレはかなりチートである。
収益化をした事が無いからわからないけど、3割から5割ぐらい手数料を持っていかれんじゃなかったけ?
手数料が取られないというだけで、かなりのチートスキルである。
それにさっき視聴者様と会話したけど通じていた。俺はコチラの世界の言葉で喋っていた。コチラの世界の言葉が自動翻訳されているらしい。
「アニキ、なに1人でニヤニヤしてんっすか?」とハリーに尋ねた。
思わぬチートスキルを手に入れて顔がニヤけた。
「何でもない」と俺が言う。
そして俺は2人の弟分の顔を見る。
「いでよ、インセンティブ」と俺はスキルを使うように叫びなから、報酬アプリの現金化を押した。
ちなみに俺もよくわからないけど、インセンティブというのは報酬の事じゃなかったけ? たぶん、それに近い意味だったと思う。
充電器が現れたように、目の前に3枚の銀貨が現れた。
「おおぉ!」
「どうなってんっすかコレ?」
と2人が驚いている。
「今から俺達は盗賊から配信者にジョブチェンジをする」と俺が言った。
「配信者?」
と2人が首を傾げた。
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そして『家出少女を拾ったので部屋に連れて帰って一緒に寝たら、その子は魔王の娘で俺はチート能力を無駄遣いしているおっさん勇者だったけど、女の子が懐いてきたのでバカップルになる。そんなことより彼女がクソカワイイ』という作品も同時連載しておりますので、もしよろしければソチラの方も読んでいただければ嬉しいです。
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