第十一節(0311)

 和菓子屋さんの袋はあずま屋までイッタが保管した。子どもたちの結晶を堪能したあとで、その袋を広げたの。私たちは再びあずま屋の縁に腰かけていた。個包装のお菓子が渡される。


 パッケージにはお店の名前と、それからあんバタという商品名が表記されていた。実際にはバターではなくマーガリンだけど、それがどら焼きの餡の中に練ってある。さっきシィちゃんがいったように、綿入の名物だ。


 眼下の綿入を眺めながら、ほがらかに時間が流れていった。練り込まれたマーガリンのおかげで舌触りがよく、風味は新鮮な空気に調和する。34度の夏には塩気もいい按配だった。風は肌に心地いい。


 少しぬるくなった緑茶で口を潤しながら、そうして私たちはとりとめのない会話に花を咲かせた。中身は本当に取るに足らないことばっかりだ。シィちゃんの妹さんのことだとか、天井のメッセージに連署されていたイッタの友だちについてのことだとか。とにかく色んなことを話題に上げた。


 傍から見れば、私たちはその瞬間を懸命に現実逃避に費やしてるようだった。あずま屋に着いてから既に一時間以上が過ぎている。和菓子屋さんの袋を開けたところで携帯端末は四時を指し、会話に没頭しているあいだにもデジタル数字はたゆまず数字を刻んでた。


 私はふと携帯端末を取り出した。液晶画面の表示は思ったよりも早い速度で進んでた。彼は私たちの目に触れてないのをいいことに、いつもより足運びを急がせていた。


「何時?」ってイッタは訊いた。

「四時半過ぎたとこ」って私は答えた。

「もうそんなに。じゃあ、あと一時間ってところか」


 あと一時間。それが具体的に何を意味するかに説明の必要なんてない。あと一時間したら、私たちはまた現実世界の熱気に曝される。下界の熱気が肌にまとわりつく瞬間、私たちは別れを告げて、それぞれの道に分岐する。十年の空白がまた膨張を始めだす。

 会話の調子は急速に落ちてった。


「なんか、やだね」ってシィちゃんは肩をすぼめて言った。「終わらないでほしい」

「午前中にあそこにいたのが嘘みたい」って私は下界の小学校を見ながら言った。「もう六時間も前のことなんだ」

「時間って交換できないのかな」ってシィちゃんはどことなく詩的に言った。「なんでもない日の時間がもらえたらいいのに」

「よせよ、シズカらしくない」

「だって、こんなに早く時間が過ぎるなんて思わなかったんだもん」

 イッタはちょっとうろたえたように肩をすくめた。


「イッタの家に着いたときには、もっと長い一日になると思ってたんだけどな」

「いつだってそうだろ。『楽しい時間はあっという間です』なんて、クリシェにもならないほど腐りきった表現だよ」

「気まずくっても時間は流れるよ」って私は今に喩えて言った。

「じゃあ、折角なら楽しもう。どうせ同じ時間なら」


 私もシィちゃんもそれには取り合わなかった。そんなことは言われなくてもわかってる。クリシェにもならない腐りきった表現だ。


「どうしたんだよ二人とも」って彼は言う。だけどイッタにしても皮肉なピエロを演じているだけだ。彼の表情の中にも微かな陰りが見えていた。

「最初からわかってたことだろ、今日だっていつかは終わるんだってことは」って彼は続けた。

「でも、終わりがあるってわかってることと、目の前に終わりが近づいてくることは、全然違うことなんだよ」

「俺は楽しんだまま終わりたい。こんな時間はもったいないよ」

「みんな一緒だよ」ってシィちゃんは力なく答えた。唇の内側を軽く噛んでいる。


 その仕草に私は思わず二度、目をやった。それはまったくこの場には不適切な感想だと思うけど、そうしたシィちゃんの悲しげな表情に、私の心はぐっと惹き込まれてたんだ。


 駅で落ち合ったときから、私には彼女が光そのもののように見えていた。光の種類には太陽のように全体を照らし出すものもあれば、霧の彼方でぼんやりしているものもあるけれど、シィちゃんはそのどちらの光も備えてた。どんなに弱々しい光でも、それは私たちを強く安心させる。彼女はそういう類の女の人だった。


 だから出会いのときを除いたら、私が彼女の表情や仕草に惹き込まれていったのは、いつだってそうした光の消えた瞬間だ。不意に訪れる陰のような瞬間に、光の裏側の美しさを見出していた。そして、そこには彼女の弛まない努力も見えた。何かの代表者としての自覚を持って生きてゆく過程で、いつか彼女自身の手で押し込んだ、引っ込み思案に悩む小学一年生の姿が、そこに垣間見えていた。


 何よりその姿が現れることは、シィちゃんがどれほど今日という出会いを大切に考えていたかの裏返しでもあったんだ。


「これからはいつだって会えるさ」ってイッタはシィちゃんを励ますように言う。「連絡先だって交換しただろ。また十年前に戻ってしまうわけじゃない。何歩も前進してるよ」

「うん、もしかしたら冬にも会えるかも」って私はシィちゃんの代わりに返事した。

「なんだったら俺たちの方から会いにいけばいい。案内役はコオリに任せることになるけどな」

「そうだね」ってシィちゃは弱々しく返事する。私たちの提案は誰が見たってお義理でしかなかった。


 山上から少し強い風が吹く。涼しさの中に冷たさが混じってた。

 イッタは腕を擦りながら功霊殿の方に目を向けた。特別な言葉はない。なんにも言わず、ただその風の変化の中に時間が過ぎゆくことを感じているようだった。

 結局イッタはシィちゃんを諭すことを諦めた。


 そして、しばらく経ってから彼はぽつりと口を開く。

「なあ、コオリさ」って彼は言った。「いや、やっぱいいや」


「それは残酷だよ。一度言いかけたことを取りやめるのは」

「本当にそう思ってる?」って彼はなぜかそう言った。きっと私の表情に真剣味を感じなかったんだろう。

「なにかの映画の受け売り」って私は素直に言った。「でも、言い切った方がいいよ。すっきりしない」

「言い切ってからの方がすっきりしないかも」


「イッタ」って私は彼の目をじっと見た。

「じゃあ、念のためだよ、念のため」って彼は渋々承知する。「本当に念のために聞くけれど、ばあちゃんちへの延泊は無理なの?」

「延泊」って私は言った。「いや、それは無理だよ。絶対に無理」

「絶対に。つまり帰ってからのスケジュールが埋まってる?」

「いや、海に行くことにはなってるけど、それはもうちょっと先。だけどそういうことじゃなくって」


「ばあちゃんちが無理なら俺んちでもいいよ。祭りの日まで綿入に留まっていられるなら」

「お祭り?」って私は言った。そのときシィちゃんは、はっとした様子でイッタの方に目を向けた。

「まあ、ちょうど花蕊際に近いから。別に花蕊祭の日までじゃなくっても、一日か二日か」

「本気で言ってるの?」

「半分ね。いや四分の一かな」って彼は言った。「あくまで可能性としての話をしてるんだ」


 私はシィちゃんに目を向けた。彼女はううんと首を振る、無理しなくていいよと口にする代わりに。私は再びイッタの方に向く。


「旅行の支度は今日の分までだよ。替えの服だって……」そこで私はバックパックの中身を思い出す。「一日分しか残ってない」

「洗濯しろよ。洗濯機貸してやる」

「でも明日にはおじさんたち帰ってくるんだよね。どうやって言い訳するつもり?」

「コオリですって説明すれば、二三日くらいはなんとかなるんじゃない?」

「そんな。昔のようにはいかないよ」って私はシィちゃんに見えないように彼女を指さして言った。彼はなるほどといった感じでうなずく。

「じゃあ、シズカんちなら?」

「うちも急には無理だよ」ってシィちゃんは言った。「前もって伝えてあるならともかく……」

「それが普通だよ。突然押しかけるなんて」

「だから念のためって言ったろ? 可能性を模索しておきたいってだけなんだ。俺だって本気で訊いてるわけじゃない」


 いや、イッタには事実そういう潔癖なところがあったんだ。例のあの白黒の部屋が示しているように、彼には些細な疑問にもすっぱり線を引いておきたいって感じる理屈屋の嫌いがあった。もしくは僅かにでも希望が隠されているのなら、どうにかその希望を掘り起こさなければもったいないとでも考えているようなね。


「じゃあさ、話をばあちゃんちに戻すけど」って彼は言った。「ばあちゃんちへの延泊が無理だっていうのは、なぜ? 要するにこれ以上迷惑をかけられないから?」

「うん、まさにそのとおり」って私は言った。


 私がこの掛け合いに素直に応じていたところを見るに、結局は私もイッタとおんなじのようだ。一つ一つ筋道が立てられる過程を苦に感じない。例えばロシア文学の、粘っこいほど徹底的な論理性だって、割に嫌いじゃない。どこかこの会話を楽しんでた向きさえあった。


「話を聞いてるぶんには、コオリはばあちゃんたちに好かれてるようだけど」って彼はとりとめのない会話のあいだに聞かせた事柄を根拠に、そう言った。「個人的には頼み込めばすぐに許してもらえそうに感じる」


 私はちょっとのあいだ答えを保留した。イッタの言い分にも一理あったからだ。祖母はきっと孫娘の願いを喜んで聞き入れてくれるだろうし、サヤコさんもおそらく嫌な顔はしない。伯父も二人が承諾すれば納得するはずだ。父については、これはもう想像する必要もなかった。


「まあ、確かに、頼めば何日か泊めてもらえるとは思う」って私は率直にそのことを二人に告げた。「だけど、そうとわかってて頼み込むのって、なんだかやらしいよ」

「いいよ。俺もそれはわかってる。ただ、少なくとも理屈の上では可能性があるんだな?」

「理屈の上ではね」

「問題はその見え透いた下心の方か」って彼は言った。私の返答に彼は一つの手応えを感じ、気を良くしたようだった。

「それもそうだけど、でもそれだけじゃない」って私は言った。


「他に何か?」

「あんまり言いたくない」

「言えない問題があるわけだ?」

「あんまりね」って私はうなずいた。


 父が居候していることは二人には伏せていた。そしてその父が二人の兄と激しい口論を交わした昨日のことも。あれをイッタやシィちゃんに打ち明けるのは恥だった。そして同時に、私の家庭における事柄としても恥だった。これ以上祖母たちに対して恥の上塗りはしたくない。私が延泊を頼むのも、あくまで私個人の考えでは、そうした恥の一部に含まれていた。


「無理にヒデくんの話に付き合わなくていいんだよ、リッちゃん」ってシィちゃんは言った。


「ううん、無理ってわけじゃないよ」って私は言った。

 彼女はそれを建前として受け取ったようだった。


「ごめんね、私が気を遣わせちゃってるみたい」

「そんなことないよ、大丈夫」

「なんか俺だけ悪者みたいだな」

「そんなこともない」って私は無理に口角を上げて言った。


「なら一応聞いておくけどさ」って彼はその隙間にぐっと入り込む。「コオリ自身はどう感じてるの? つまり綿入への滞在を延長する気があるかどうか」


「もちろん、できることなら私だってそうしたいよ。私にしたって、これじゃ消化不良だもん」

「おかしいな。そういう場合、意地でも我を通すはずなんだけど」

「十年で分別はついた」って私は言った。でも我を通していたのはそうだったかも。私はこのとき、一度決めたことに対して我を通してた。


 恥の上塗りだとか見え透いた下心という言い訳も、結局はその決心を中心にして湧き出ているものだった。何か困ったときに、自分に都合のいい理屈を並べるということがあるでしょう、簡単にいえばつまりはそういうことなんだ。アンさんの喫茶店で綿入への滞在は今日までだと宣言したことが、無意識のうちにそれらの理屈を正当な理由として引っ張り上げていた。


「今この瞬間だけ十年前のコオリに戻るってのはどう?」ってイッタは冗談ごとのように笑って言った。


 だけどその冗談に反応したのはシィちゃんだった。

「もういいよヒデくん」って彼女は言った。シィちゃんは私たちと違って、理屈で固めてゆくというこの空気に耐えられないようだった。


「シィちゃん、その顔」ってそのとき私は思わず言った。

「え?」

「ああ、ごめん、なんでもない。埃がついてるのかと思った」


 またしてもシィちゃんの表情に惹き込まれてた。悲しみとも困惑ともとれないその表情がとても魅力的だった。


「ねえ、そういえばシィちゃんさ、喫茶店でなんて言ってたっけ」

「喫茶店で?」

「花蕊祭のこと。一緒に行ける気がした、って言ってたような気がした」って私は言った。


 彼女の美しさに触れて、私の気持ちは少しだけ傾いていた。その美しさは永遠に保存しておきたいものというよりも、どうにかして封じ込めてあげなければいけないと感じさせるものだった。それほど儚げだったんだ。


 シィちゃんはそのとき静かに首を傾げた。私の言わんとしていることが伝わらなかったみたい。でもその仕草も魅力的だった。


「いや、なんかさ、予言めいた口ぶりに感じたから」

「そうだね、うん」って彼女はようやくうなずいた。「なんとなくそういう気がしたの。女の子ならわかると思う」

「私の場合、具体的な映像が浮かんでくる」って私は暗に同意した。「シィちゃんもそう?」

「喫茶店のポスターを見たら、なんとなく浮かんできたの」ってシィちゃんは小刻みにうなずきながらそう言った。「リッちゃんとヒデんくんと、三人で並んで駅前の屋台を眺めてた。私とリッちゃんは浴衣を羽織ってたんだ」

「イッタは?」

「ヒデくんは……どうだったかな」

 イッタは興味なさそうに肩をすくめた。

「だから、そういう気がしたんだね」って私は言った。


 シィちゃんが遠慮がちに首を縦に振ったあと、私は眼下の綿入に目をやった。その風景の中で、ぼんやりとシィちゃんの言ったことに思いを馳せてみた。次第に瞳は綿入の景色よりも、私の頭の奥を見始めた。


 その映像がゆっくり空想の中に固まってゆく。駅舎の前から大通りに向かって一直線に伸びる道。道幅はかなり広い。自転車を回収するためにアンさんの喫茶店から引き返してきた道だ。その左右にいくつもの屋台が並んでる。西側には沈みかけの太陽があり、辺りは薄暗い。祭提灯の明かりが夕闇に滲んでる。道行く祭り客の頬には強烈な茜が射している。屋台の作る行列より、私たちは一歩引いたところに立っている。


 私とシィちゃんは白地に花柄の浴衣をまとってた。イッタは紺の甚平だ。三人とも帯にうちわをつけている。花蕊祭のポスターの、あの菊型の花火が印刷されているうちわだ。それが背中に三輪咲いている。私たちの髪は小さく束ねられ、多くの男の人がシィちゃんのうなじに視線を注いでる。


 綿菓子を買ってもらった女の子が私たちの横を行き過ぎる。映像はそこで初めて動きを見せた。目が合って、私はその子に手を振った。ざらめの甘い香りが漂ってくる。


 振り向いた私の顔が、私の目に留まる。

 ――必要なものは映像の中に全て揃ってた。わかりやすいお祭りの印象と、頭上に並ぶ祭提灯、そしてアンさんの喫茶店を後にしてから見た花蕊祭のポスター。駅舎の中にあったものまで含めれば、公民館と電柱と、ちょうど三枚だ。私たちはそれを腰帯に差していた。


 あとは最後の一手だけだった。シィちゃんに笑顔を戻してあげたいという大義名分に、私の素直な気持ちと予言めいた映像が引っ張り上げられる。元々の決心と、いまそれらが対等な高さに立っている。


 でも、私には最後の一歩を踏み出せない悪い癖がある。膨大な準備と時間をかけてきた物事の、その最後の一歩が踏み出せないで、そうして駄目にしてきた経験が何度もあるの。そして、その最後の一歩だけは私の足では無理なんだ。誰かに背中を押してほしい。


 時間はあれから二十分経過して、いまは四時五十分。残された時間は長くはない。


「もう一度今日の朝からやり直したいね」ってイッタは西日が当たっていた方の頬をかきながら言った。「今日一日、余計なことしか喋ってなかった気がするよ」

「ヒデくんは、本当にそのとおりだと思うよ」ってシィちゃんは空元気に微笑んでみせた。「でも、思い返せば楽しかった」

「楽しかったよ」ってイッタも同意する。


 二人は明らかに話を畳みかけていた。私一人がその中で焦ってる。あと一歩。あとたった一歩のところまで来てるのに。いま私は戸口の前に立っている。だからお願いだ、誰か私の手を取って。そしてドアノブに触れさせて。そこまですればノブを回すこともドアを引くことも、できるかも知れない。


「やだ」って言った。私の声だ。

「え?」って彼は言う。「どうしたのコオリ」


 押し黙る。それも私の声だ。瞼の裏で、私の体が半歩前に出ていることを知る。見えない誰かによって既に私の背中はそっと押されてる。押したのは私じゃない。それは声を出した方の私だ。そして本当の私は、もう後ろに下がることは出来ないのだと気がついた。


「やだよ、これで終わりなんて」って私は前に踏み出した。

「それって、つまり?」

「うん。聞いてみる。おばあちゃんたちに、もうちょっと家に泊めてもらえるかどうか」

「本当に?」ってシィちゃんは呆然とした様子で言った。

「いまそう決めた」って私は言った。「もちろん、おばあちゃんたちが難色を示したらそれまでだけど」


「本当に急な心変わりだな」ってイッタは笑う。「でも上手くいきそうなんだろ?」

「多分ね。確認だけど、引き伸ばすのは三日で大丈夫?」

「できれば一週間。いや、一ヶ月」

「ヒデくん」ってシィちゃんはきつい視線を送る。「リッちゃん、私に気を遣ってるなら……」

「そうじゃないよ。ううん、そうだとしても、私の本心だもん」って私は言った。「で、十一日まででいいんだよね? 十二日の朝に私は帰る」


「間違ってない。それで合ってる」

「ケアレスミスが多いから、ちゃんと確認しておかないと」

「十一日の花蕊際に参加したい。そうお願いすれば伝わるよ」

「でも、万が一駄目になったら、そのときはごめんね」って私は言った。


 それはちょっとした保険のようなものだった。私の感情の揺れ動きは、私自身にもちょっとよくわからないとこがある。土壇場になって「やっぱり」と意見を翻すことがなくもない。尻込みをして何も出来なくなってしまうというようなことがね。だからもしそうなったときのために、体裁を良くするための保険を二人にかけといた。そういう打算的な自分が嫌いではあるんだけれど。


 でも、こと今回に限ってはそんなことは起こらない。だから目一杯安心してほしい。君を幻滅させずに済むんだよ。シィちゃんは笑顔を取り戻していたし、イッタも心なしはしゃいでた。そんな二人の様子を見ていたら、とても裏切る気にはなれなかったから。

 逃げずに立ち向かおう。そう私は決意する。


 こんな些細な決断に、これほど多くの後押しが必要なんだ。私には。

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