『松本清張の寒流 銀行を手玉にとった女』(1983年/土曜ワイド劇場)
監督 富本壮吉
脚本 大野靖子
原作 松本清張
出演 露口茂、梶芽衣子、山口崇、川口敦子
男と女の色と欲がドロドロに渦巻く、これぞ大人のドラマ! 出世街道に乗っていた大銀行の支店長が悪女と不倫の関係になったことから始まる転落と復讐。
本作はなんといっても主演の露口茂が素晴らしい。『太陽にほえろ!』などで見せる渋くてクールなイメージと打って変わり、気弱で未練がましく、すぐにメソメソする真逆の演技で、男の醜い嫉妬を見事に表現。時折、ブチ切れて暴れる妄想シーンがあるのも面白い。
また、主人公の妻(川口敦子)も少ない出番ながら印象的で、最初はしおらしく従順だったのが、不倫発覚後、キャラが激変。あらゆる手段で主人公を精神的に追い詰めていくあたりはインパクトがあり、ヒロイン(梶芽衣子)の悪女ぶりが霞むほど。
女性たちが強くしたたかな一方で、出世競争に明け暮れる男たちはどこか空しく、それはラストで描かれる主人公たちの姿が如実に物語っている。
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