Episode 4
自分の心臓の音を落ち着かせながら授業を受けること4時間。やっと昼食時間になった。一人暮らしで自分の生活代は自分で稼いでいるので睡眠時間が少なすぎる。お金も足りないし、いつもこの時間は寝て過ごしている。机に転がった文房具を片付けて、大きなあくびをして、机に上に手を組んでうつむいた。周りの声が遠のいてきてそろそろ眠れそうだと思ったその時、転校生__陽翔が話しかけてきた。
「昼ごはん食べんと?」
僕は起き上がる。陽翔は僕のことを覗き込むように見ていたようだ。
「基本的に食べないかな。一人暮らしだし。」
「お腹空かんの?」
「いつも食べないから…」
「んー…」
と言って持っていたスティックパンの袋を開けてこちらに向けた。
「あげる。その体型だと全然ご飯食べとらんやろ。」
「い、いや、だ、だいじょうぶ。」
「遠慮せんでって。」
「うぅ…」
もうこの空腹感には慣れているが、やっぱりお腹が空いていることには空いているのでスティックパンの甘い匂いに勝つことはできなかった。
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」
「よし、いっぱい食べ。」
「いや、そんな食べられる体じゃないんだけど…」
僕のこれからのお昼休憩は騒がしくなりそうだ。
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少し丸まっていて可愛い背中をみながら授業を受けること4時間。やっと昼食時間になった。お弁当を持って来なかったから購買に買いに行くことにした。ふと前を見ると机に突っ伏す玲音の姿があった。この時間で昼食を食べきったとは思えないからきっと何も食べていないだろうと仮定して玲音と一緒に食べられそうなものを…と考えながら購買へ向かう。
購買は思っていたよりも空いていた。この学校はそんなに使う人がそんなにいないのだろうか…それなりに量が入っているチョコスティックパンを買って教室に戻る。
自分の席について玲音の様子を見るために少し覗き込んでみる。
少しの勇気を振り絞って話しかける。
「昼ごはん食べんと?」
玲音がゆっくりと起き上がる。やっぱり可愛い。
「基本的に食べないかな。一人暮らしだし。」
「お腹空かんの?」
「いつも食べないから…」
「んー…」
と言いながらスティックパンの袋を開ける。そして、玲音に向ける。
「あげる。その体型だと全然ご飯食べとらんやろ。」
「い、いや、だ、だいじょうぶ。」
「遠慮せんでって。」
「うぅ…」
やっぱりお腹が空いてるんだろう。悩んでいる。本当に可愛い。
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」
「よし、いっぱい食べ。」
「いや、そんな食べられる体じゃないんだけど…」
そう言ってパンを頬張る姿はハムスターみたいでめちゃくちゃ可愛かった。
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