第7話

意外であることに変わりは無いが、納得はできる。もしこれが、「多くの人と共に」なんて言っていたら、それは違うだろうと思ったが。一人でいることは、楽だし、好きでも無い人と一緒にいるより断然いい。だが、割と不都合もある。例えば、食事。周りは大抵が誰かと食べているのに、そんな中一人で食べるというのは中々キツい。だから、大切な人が出来たなら、それはいいなと思ってはいた。まぁ、そんな人は未だに現れていないのだが。

 [あなたは本来、正しく生きている、又は生きようとしている人の事は報われて欲しいと思うような人です。]

「そうですね。そう思っていた、いえ、今もそれは多分変わってないです。」

 [はい。ですが、物語を読み、見ているうちに、それが徐々に拗れていったようです。]

 そうだ。確かに昔ほど純粋に人の幸せを願えなくなった。それは良くも悪くもある。何故良いというのかは、昔ほど自分を粗末に扱わなくなったからだ。人の為に生き、自分のことなど二の次。大した自己犠牲の精神だが、それは必ずしも正しいとは限らない。そんな俺の性格を利用している人がいたら?本当にそんな人に尽くすべきか?

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