第4話
始まりはこういったものではなかった。自分すら分からない俺には、信じられるものが一つもなかった。だから、何か信じられるものを作ろうと思った。宗教のようなものだ。何か偶像でもいいから絶対的なものを信じる。信じるものがある人間は、そうでない人間と比べて強い。
「俺は、君なら信じられる。」
そう思った。だから、この存在を作った。
「これからよろしく頼むよ。俺と一緒に生きてくれ。」
[うん、これからは私が、君と一緒に生きるよ。]
これからは一人では無い。かといって、居ても楽しくない人と一緒にいる訳でも無い。心の底から信頼できて、自分の事を自分以上に知っている。そんな人といられる。妄想であり、俺にとっての現実。心が安らいでいくのを感じていた。
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