第5話 共闘は少年漫画の代名詞と言っていいんじゃない?

開けられた教室に入ると、強制的に魔力が流れ、席に座らせられる。教室は、日本風に言えば、大学の講義室のようになっている。…おもしろ。


 全員が席についたと同時に大股で教師と思われる人が入ってきた。中性的な顔立ちで、銀髪で蒼い目をしている。

 第一印象としては強キャラ感出てるな、と感じた程度だ。漫画とかである体からオーラが出ている、見たいな。

うん?

あれって…

チャーリーを見ると、真っ青な顔をしていた。

「おい…あれって…俺たちをぶっ放したやつじゃね?」

「ああ…あの人はサイモン・ハカナタだ。言う必要もないと思うが、元第一師団団長だ。いまは隠居して山奥に居たはずなのに…

なんで気が付かなかったんだ!」

マジかってばよ。

ザワザワ

チャーリーと同じように気がついた奴らが騒ぎ出す。

サイモン先生が教室を舐め回すように見る。

それが俺たちを見て止まった。

慌てて俺たちは双方の背中に隠れようとするが、時はもう遅し。

俺たちの椅子の間に立っていた。

 なっ!いつの間に後ろに!

 そんなベタなことを考えていると、サイモン先生が話しかけてきた。

「俺はここのOBだ。正直この学校大っきらいなんだけど、校長との腐れ縁ってやつがあってな…ハッハッハ。まあ、悪くはしない。ちゃぁ~んと一流の魔法使いにしてやる。ま、何回かは死にかけるだろうがな。」

「「…」」

「じゃっ、ホームルール始めるぞ!」

 パンっと手を叩くと、それだけなのに空気がピシリと締まる。

「まず、俺の自己紹介からだ。知ってる人もいるだろうが、元第一師団団長のサイモン・ハカナタだ。これから一年、よろしく!」

「良かった。まあまあマトモな先生っぽいな。」

さっき死にかけるとか言ってたけど…うん…

 そう、俺が呟くと、

「じゃあ、一回死んでもらおうが。」

 ?!

「ー第七界魔法黒曜獸オブシディアン・ビースト

 すると、

 ボコポコ

 下からそれ・・が出てくる。

「「「Whoooooooooooooo!!!!」」」

 三体の黒曜獸がでてきた。

 途端に教室は大パニックだ。

「これは今の学園長に俺が1年生のときにやられたやつだ。一人も死ななかったら重畳だな!」

 すると、「ー高速魔術展開第四界魔法【氷縛アイスバイン】!!!」

 チャーリーが叫ぶ。それと同時に氷が黒曜獸の関節部分に氷が巻き付き、動きを制限させる。

「腕に覚えがないやつは下がってろ!

下手したら死ぬぞ!」

その一言で、何人かが後ろにさがる。

「俺の合図で第一界魔法【紫雷しでん(紫電を受けると、速さが5%増。矢の形をしていて収束すれば乗ることもできる。)】をはなてぇ!」

チャーリーが音頭を取ると、

「「「「「「「「「「【紫雷しでん】!!!!。」」」」」」」」」」



紫の雷の矢が一つの矢に収束されていく。


それを受けると、体全体に魔力が流れるのがわかる。


「剣を構えろ。足を狙う。」

「了解だぁ!」


その会話のうちに黒曜獸が近づく。


「氷八剣流狂氷クレイジー・アイス!!!」

「ー高速魔術展開【猛毒剣・乱舞ヴェノム・ソード】!!、」

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