第6話【胸糞注意】危険な存在
[上崎]の、男性恐怖症克服の手伝いを、「俺」と『雪音』と〔新城〕で代わり替わりにやって行き、時間が経ち、現在は夏休み明けの学校だった。
上崎は夏休み中ずっと、男性と話す練習をしていた、偶に気持ち悪くなる時があるらしいが、日常生活は支障なく過ごせるうにはなったらしい。
自分達の教室に付き、見渡す俺と上崎、心配になったので声を掛けておく。
「上崎、平気か?」
[今の所は、なんともないよ]
「そうか」
なんともない、と言われても心配になる訳で、俺は雪音と新城の元まで行き、お願いしておいた。
「上崎が少しでも辛そうだったら、すぐに保健室に連れて行ってくれ」
『分かったよ』
〔心配しないで、学校では私たちが付いてるから〕
俺は少し安堵し、チャイムがなったので自席に座る。
すると扉を開けて〈知らない男〉が教室に入って来た。
〈皆さん初めまして、私は新しく君達の担任になる事になりました、よろしくお願いします〉
その男は、俺たちの新しい担任の教師になったらしいが、疑問がある生徒が居たので、その生徒が質問をしていた。
「前の先生は、どうしたんですか?」
〈それは、前の先生が妊娠をして、産休に入ったからですよ〉
「なるほど、ありがとうございます」
へぇ、先生妊娠してたんだ、おめでとうございますだな、そこで、新しい先生だったけど大丈夫かな?と思い、上崎の方を見ると顔を真っ青に染め右手で口を抑え涙目になっていた。
上崎視点
上崎は、新しい担任の教師が入ってくるなり、すぐさま思い出した、その男は嘘コク初日に寄った、クレープ屋の店員であり、集団事件の覆面の男だったからだ。
上崎は吐き気を催し、すぐさま手で口を抑えるが、集団事件が脳内に過ぎり涙が出てきた、このままでは吐いてしまうと思い、隣の席の雪音に声を掛けてトイレにダッシュし、便器に思いっきり吐いた。
吐き終わり、ぐったりしている所にルインの通知がなり、上崎は3人の誰かかな?と思い開くと、そこには【おじさん】から写真数枚と〈久しぶり〉の文があった。
上崎はまた、吐き気を催し、便器に向かい吐いた。
そこに追加でルインの通知がなり〈9月6日に旧校舎の1番奥の教室に来い〉と送られて来た。
上崎は、すぐさま拒否をしたがネットに流すぞとか、色々と脅されていた。
そこにまた、通知がなり〈誰にも教えずに来い〉としてあった。
上崎はそこでまた、ヤラれるんだと思った、その予想は的中し、9月6日の放課後、雪白と帰る約束をしていたが、妹と通話をしに出て行ったので、そこで抜け出し旧校舎1番奥の教室に向かった。
教室に入るなり、後ろから羽交い締めにされ口を塞がれ、仰向けで机に寝かせられ、上はセーターを脱がされ、シャツはボタンを全て外され、ブラは胸の上に上げられる、下はスカートを託し上げられ、タイツの股の部分をハサミで破かれ、パンツを横にずらされ、すぐにでも男の物が入れられる状態となっていた。
ただただ上崎は、それを見て泣く事しか許されなかった。
雪白視点
上崎がトイレから戻って来てからは、無理して笑っている様な感じがしたので、理由を聞いても・・・
[何でもないよ、いきなり知らない人が来たから催しただけだよ、気にしないで]
と答えるばかりだった、俺はそこでもって問い詰めておけば良かった、と後悔する事になるのは、それから1週間後の放課後の事だった。
9月6日の放課後、今日は俺が一緒に泊まる予定の日だったが、妹に連絡を忘れていたので、上崎1人を教室に置き電話をしに行った。
「上崎、お待たせしたな帰ろうぜ・・・あれ?上崎は?」
俺は胸騒ぎがし、雪音に電話した。
「もしもし、雪音か」
『いきなりどうしたの?雪白君』
「俺が少し電話している間に、上崎が居なくなった、心配する事はないと言われそうだけど、嫌な予感がするんだよ」
『確かに、今日はあの事件が起きた日と同じ日付だもんね、キラ(新城の下の名前)と一緒に探してみるよ』
「それは助かる」
そう言い、俺は電話を切り、走って上崎を探している途中、人を見つけたので上崎の写真を見せ、何処にいるか聞いてみた。
「この写真の、女性は見たか?」
「あぁ見たよ、確か旧校舎に向かってたね」
俺はその人にお礼を言い、旧校舎に向かい走っていった。
そこで念の為、集団事件の時知り合った、警察の方に連絡して置いた。
「もしもし、お久しぶりです、雪白です」
「お久しぶりですね雪白さん、どうしたんですか?」
「あれから2年が経ち、また上崎が居なくなったんです、多分あの事件の再来です、来て下さい」
「それで、何事も無かったらどうするんですか?」
「責任は全て、自分が負いますから、お願いします」
「分かりました、場所は何処ですか?」
「ありがとうございます、場所は星雷高校の旧校舎です」
「数分で着くと思います」
そう言われ、俺は電話を切り旧校舎まで急ぎ、やっと付いて、どんどんしらみ潰しに見て行くと、1番奥の教室に上崎は居た。
そこで俺は気付いた、上崎を襲おうとしている男が、新しく担任になった人だと言うことに、クレープ屋の店員だと言うことに。
俺は警察が来るまで、待機して置こうと思っていたが、上崎が苦しんでいる姿、泣き顔を見た時、俺の中の何かが切れた音がした。
俺は、教室の中に飛び込み、男の物が上崎の中に入るのを阻止して、男を殴り飛ばす。
上崎は、いきなりの事でびっくりしていたが、俺の姿を見るなり安心の涙を流していた。
その上崎に俺は、服を着せて上げて、男の元へ向かい、殴るや蹴るなどの一方的に暴力を振るっていた。
「クソが、てめぇのせいで上崎が・・・」
「死ね、二度と生き返るな」
と言っていたが、その場面に突入して来た警察に止められた。
俺はそこで正気に戻り、すぐさま上崎の元へ行き抱きつき、安堵の涙を流した。
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あとがき
後2話で終わります
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