第11話 日本人は無神論者

 日本人は無神論者多いですよね。「かっこだけ仏教徒」とかいますけど、自分の宗派を知らなかったりね。仏教徒なのにクリスマスを祝ったり、バレンタインを楽しみにしたりしますからね。


 そもそも今って盆も正月もクリスマスもハロウィンもイースターもバレンタインも七五三も端午の節句も桃の節句もなんでもかんでもお祭り騒ぎできる日はお祭りしちゃえって感じですね。とりあえずコスプレして写真撮ってSNSにアップしとけ的な?


 中にはガチな人もいて、アッラーに祈りを捧げたり、朝晩お題目を唱えたり、食事の前に「神と子と精霊の御名においてアーメン」なんてお祈りしてたり、って人もいらっしゃいます。

 ガチな人はバレンタインに騒がないんですよね。聖ウァレンティヌスに祈りを捧げるらしいです。クリスマスも荘厳な儀式があるそうです。


 如月は全くそういうのと無縁に生きてます。「エデンの園でアダムとイブがヘビにそそのかされてリンゴ食ってた」とか聞くと「ダーウィンの進化論とどう折り合いをつけるんだろう?」と悩むタイプです。「ノアはどうやって地球上の生物全種類の雄と雌を連れて来たんだろう? 植物は? 雌雄異株ばっかりじゃないよね。菌類は無視なの?」とか、「モーゼが海を割るには、どんな力をどうやってかければ可能になるんだろう?」とか、いちいち理屈で考えちゃうタイプです。宗教に向かない人ですね。


 でもマタイの福音書とかは面白いお話がたくさんありますよね。釈迦の話も面白いものがあります。でも私はキリスト教徒でも仏教徒でもありません。


 それと同じで、お祭りだけ楽しんでもいいんじゃないかなと、それが『the日本人』っぽいなと。まあ、如月はクリスマスにケーキすら食べない人ですが。


 そういえば今年の誕生日、自分だけのイベントなのにケーキも食べなかったな。歳とるとそうなるよね。ほら、もう私14歳だし。

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