第16話 アオイの入学式

私の名前は川村アオイ———今日は私の話をしよう。



入学式———晴れてより受験に合格し、高校生になった。

通うところは、姉ちゃんと同じ高校。一応ここは偏差値が高いからだ。


私は朝起きて、制服に着替えて、朝食を食べていた———今日はフレンチトーストとサラダを作った。

「うわー。おはよう。」

パジャマ姿の姉ちゃんがリビングに入ってきたのだ。———またそんな格好。

「早くしろ!遅刻するぞー。」

「大丈夫だよ。いつもこんな時間で行ってているから———分かるでしょ!」

姉ちゃんは、椅子に座って、オレンジジュースを飲んで落ち着いていた。

すると———


「おはよう。」

お母さん——母も一緒に降りてきた。いつもの同じジャージ姿でだ。

「母さん、今日仕事は。」

「んん。休みもらったー。いつも働いてばかりで、私たちいるから休んでくださいっていたからお構いなく休んだってわけだ。」

母はコーヒーを入れて、ソファーに座って落ち着いていた。

「そういえば、今日入学式だけどー。行くの。」

姉ちゃんが言うと、母はぼーっとしていて言ってきた。

「あー忘れていた。けど、美希の入学式でも、仕事してこなかったから、別にいかななくっていいでしょ。」

「たしかにー。」


母はこういう性格だー。幼稚園の入園式も中学の卒業式にも顔出さずに仕事がーとかで言い訳してごまかす始末。

まぁ、私としては、来なくてもいいし、いても、うっとしいくらいだからあんま気にしない。

「そういえば、ばーさんは?」

「婆ちゃんはもう食べて自分の部屋に帰っていったよ。」

「あー読書かー。」

婆ちゃんは朝早く起き、朝食、昼食、夕食以外は、日課の散歩か、読書。午後には家庭菜園をやっているのでお母さんはこのことたまに忘れるので説明しなきゃならない。———まぁ私には関係ないけど。


朝食を食べ終えて、カバンを持ち、玄関ドアを開けた。

「んじゃ、姉ちゃんー。先行くね。」

私は学校に向かったのだー。姉ちゃんも母も、行ってラー。ってだらけながら、言ってきた———まぁいいや。


私は高校に着いた。さすがに緊張している。

皆、両親を連れている人や、私と一緒で一人で登校する人が学校に入って行った。

知り合いがいないと思っていたら、真菜の後ろ姿が見えた。

「おはよう。真菜。」

「おはよう。アオイー。今日入学式で緊張するね。」

「私はそんなにー。別に入学式でも学校だから同じだろうが。」

私は嘘をついた。

「‥…見栄張っているでしょ。アオイの考えなんてお見通しなんだよ。」

真菜は偉そうな顔して言ってきた。私はビクっとなって黙り込んだ。

「やっぱホントなんだね!」

笑いながら真菜は喜んでいたのだ。


クラス表を見ていた。

「あ、あった!———1年3組か‥…アオイは。」

「い、1年2組。真菜とは違うクラスだな!」

「えへへ、友達いるから大丈夫だよー。そっちはいないけどー大丈夫なの?」

「あたりめーだろが、私、いつも一人でもぼーっとしている女だぞ!」

「‥‥まぁ、それもそうだね。———じゃ、先に教室に行ってくるから、またねー。」

真菜はそのまま1年3組に行ってしまったのだ。

真菜にはあんなこと言ったけど、やっぱ知らない人がいっぱいいるとちょっと緊張した。


私は一年二組——やっぱり知り合いがいない。私は席についてぼーっとしていた。

やっぱり誰も話しかけない。まぁ、別に話す用事ないからいいか。

席のほうは————窓際の奥、アニメやラノベの主人公が、いつもいる、一番端‥‥じゃなく、その前の四番目の席だ。


ふと、校門前を見た————あの少女が立っていた。

手を振って何かを言っていた——————まぁ、遠くにいるので聞こえない。

入学早々———あの子は面倒はごめんだ。

私は腕に輪っかを作り、顔を隠して寝たふりをしたのだ。

来るなよ。と私は思っていた。


目をつぶって何を考えなくしていると、唐突に誰かが言ってきた。

「あそぼーなのだ。」

私は即座に起き上がった。ちょっと人目があった今は、少女ことだ。

席を立って————教室を出た。


「で、何しに来たんだよ。」

私は少女のほうを睨んで言った。

場所を移したのは倉庫裏、そこのほうが近いし、入学式まで、時間があるからこっからだど間に合うからだ。

それにこの子はどこからともなく出てくるからここにしたのだ。


「遊びたいのだー。」

何を言っているんだ。このガキ。

「見れば、分かるでしょ。今日は入学式!遊ぶなら暇そうな姉貴に行けばいいでしょう。」

少女がニコニコしていると、急にビクつき、即座に草むらに消えていった。


「美希さんー。あっ!」

ヘンタイさんだー。

いや、ここに入ったなら、先輩か——。

「お、おはようございます」

私はかしこまってあいさつした。

「ツンデレさん!お久しぶり。」

ヘンタイさん———いや、小林先輩は私のほうに近づいて行った。

「ナニ、かしこまっているの、先輩、後輩とは関係ないからいつも通りで接してもらえればいいよ。」


まぁ、そういうことなら———チャイムが鳴った。

「そろそろ入学式が始まるから、ちゃんと教室に戻るんだよ。」

ヘンタイ小林先輩はニコッと笑って教室に帰っていった。

名前が一緒にしてしまったが、今回からそうしよう———それに何しに来たんだ。あの人は。


私はヘンタイで謎が多そうな先輩を考えて教室に戻ったのだ。


学校が終わり、帰る準備としていた。入学式なんてあっという間だったな。

ほとんどの生徒が帰って、いなくなっているので、少し学校の校舎を見て回って帰ることにした。


理科室———私は最初に来たのは理科室だ。中には入れないので覗き込んだ。

となりの部屋に理科準備室のドアがあるがカーテンにしまって見えないが私から見て奥のほうの棚は器具とかがキレイに整ていて、テーブルもイスも新品同様に近かった。

私の中学校より、きれいに設備されていた。


音楽室———4階の一番端あり、見に行った。ちなみに理科室も別の校舎の4階だ。

ここも鍵が閉まっていて入れない。前にはピアノがあって、奥のほうは段差ある構図になっている。———私はピアノのほうを見ていた。

別に、ピアノ弾けないし、音楽には興味ないが。ただぼーっと見ていただけで、私は音楽室を後にした。


図書室———そういえば、前に出くわした、きららさんっていう人いたなー。と私はドアを触ってみたが、鍵がかかっていて、窓からでは貸し出し場所は見えなかった。まぁいいや。


家庭科室やコンピュータ室、視聴覚室や美術室、ほとんど周って見て、だいだい把握して今日は帰った。


その日の夜———

私は少女と一緒に人生ゲームをやっていたのだ。学校では出て来なく、普通に電車に乗って家に着いて、入ったら少女がリビングでお菓子食いながらテレビを見ていた。

私は気づかれずに部屋に向かおうとしていたらすぐに見つかってしまって遊ばされている。


私はサイコロを振って動かしていると。

「今日、学校どうだったのだ。」

「あぁ、まあ、まぁだな。」

「良いことじゃないのだー。楽しんで行けよだー。」

「まぁ、何かするよ。」


私はちょっと微笑みだし、少女はニコッと笑って

「アオイちゃんが笑ったのだ——。美希ねーちゃんに言わなきゃなのだー。」

少女は部屋出て、姉ちゃんの部屋に行ってしまった。

「お、おい!姉ちゃんに言うって行くなよ。」



私は少女を止めに、姉ちゃんの部屋に行ったのだった。



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