第13話 図書室のメガネ女子

私は本が好きだ———

字を読むのは苦手だが、よく本屋に来て眺めたり、立ち読みして読んだり、図書館で借りたりしてるくらいだ。


今は、図書室にいる。最初は本を読んでいたがつらくなって読むのやめて、ぼーっとしてくつろいでいる。

中学からこんな感じで本と戯れているのだ。

年が明け、始業式が終わって、一週間が置いてまだ肌寒い。


そろそろ帰るかぁ、私は席を立ち、貸し出しカウンターに向かった。

そういえばこの前、眼鏡をかけていた別の生徒が無視していて消えって行ったっけなー。

下を向いていた私はおそるおそる、本の貸し出しのほうを見たら、————やはりいた。


美人だー。‥…じゃなくて、眼鏡をかけて小顔の黒髪の少女。

服装は私たちと同じブレザーだが、色違いだ。確か昔、着ていた制服がこのブレザーだったっと先生が言っていた。

と言っても十年前のことらしいし。


私はその少女がいる貸し出しカウンターまで近づくと。

「貸し出しですね。ちょっとお預かりします。」

アレ?。私は思った。

前までは返事もしなく、下を向いていたのに今日は変わらず図書委員の仕事をしている。


あ、そうだよね。‥‥たぶん違う人だろうとそう思うことにして本を渡した。

私の学校ではまだマンガは置いてなく活字が多い本だらけ———だがラノベが置いてあるのでたまに借りて読んでいる。

渡すとその子はじーっと見ていて、図書カードを取って、返した。


「では、1月20日から1週間になりますので忘れずに返却お願いします。」

そのまま渡し返し、私は図書室を出たのだ。

幽霊じゃないのは分かったが、それにしてもあの子可愛かったなー。‥‥じゃなくて前にあった眼鏡の子と言い、あの人図書室で見かけったっけかな。まぁ、いいか。

私は考えるのをやめて、そのまま家に帰ったのだ。


一週間後———

今日は早めに帰ってゴロゴロしたいので返却だけして図書室に向かった。

ふと何か視線がして後ろを振り向いた。階段近くに人影が見ていてギョっとした。

すぐさま窓を見て、もう一度見ると誰もいなかった。

気のせいか。いつも二人の幽霊が一緒にいたから幻覚が見えたんだな。と思って図書室に到着。

中に入ると4、5人くらいいて、勉強していたのだ。

そうなんだ—————今週あたりは、期末テストで黙々と勉強している人が多く、図書委員の人も 眼鏡の人ではなかった。

私は普通に返して、帰った。


期末テスト終わった日———

皆が緩くなって帰っている時、久しぶりに図書室で本を借りようとしたのだ。。

アオイが受験に向けてピリピリしていて私は家に帰ってもゆっくりできない。

なので図書室でダラダラして時間をつぶすことにしたのだ。

また何かを感じた。今度は私の耳元でこそこそしている人たちがいる、けどその方向には誰もいない。

また幽霊か。私は驚くこともせずに図書室に到着した。


私はドアを開け、図書室に入った。やはり期末終わり。物静かだ。

ラノベコーナーに行って、目当ての本を取って、読んでいた。

結構多くある、異世界転生でも悪徳令嬢ものではなく、ラブコメを読んでいた。

今日はこのジャンルにハマっている。まあ、時々、替えて読んでいる。


最初のページを読んでいると途中で飽きてしまって、一回休んでぼーっとしていた。

ふと、図書委員をチラっと見た。あの子だー。メガネの女の子が本を読んでいる。

気になる——。私はジーっとその女の子で見ていたら、目が合ったのだ。

思わず目をそらして、本を読み始めた。数秒間そのままにしていると立ち上がる音がした。


えっ、近づいてくる。私は震えた。変態だとおもられたのかなー。

いや、家の連中では、私のことを変態呼ばわりだから、慣れているが。

「ねぇ、あなた、私の顔を見て、何かついているの。」

机に手を付けて顔を近づいて言ってきた。


近い、近い、なんか私の近づいてくる人たちって、顔も近づけたくなるのか。

「ねぇ、ねぇってば」

ふと我に返り、返事をした。

「はい、いや、見てた…って言うか。あ、この前、会いましたよね。」

話をそらした。

「あるよ。」


唐突に言ってきた。やっぱりそうか。

「最初にあった時に何をしていたか分かんねー奴だと思っていたんだよ。ほら、私幽霊だから、普通見えないのに、あなただけ見えてたじゃない。」

幽霊だからってい言われたってつーか‥‥。やっぱり幽霊だったのかよ。

「幽霊だったのですか。いやー。私ある少女と女子高生と出会ったから幽霊が見えるっというか、なんて言うか。」


私が言うと眼鏡女子が驚愕した。

「だから、変なことやっていたのか。図書室でぼーっとしていたり、見えない何かと話していたし、一人で屋上の前にボッチでごはん食べている。と他の幽霊たちが言っていたんだよ。」

だから、人影が見えたり、誰もいないのにこそこそしているのか。

私、幽霊世界では変人扱いなのかよ。


眼鏡女子は私の顔を近づき。

「あなた、ある少女と女子高生と一緒って言っていたわね。」

「は、はい。」

「だったら私、その人たちと合わせていただけないか。」

「えっ。」

「幽霊として、私は話してみたいと思って、」

眼鏡女子の返答に私は承諾したのだ。


「とりあえず名前‥…。言ってなかったね。私川村美希。」

「私は星野ほしのきらら。キララでいいわ。」

またすごい名だ!

こうして私は星野きららさんと一緒に家に連れて行くことになったのだ。


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