第12話人形遊び———「ウサギ姉と妹の恋物語」

私たちはアオイも加入して部屋に着くと同時に人形遊びを始めることにした。


「だいたい説明聞いて、なんとなく分かった。‥‥で、私はその姉妹たちと敵対している両親の役でいいってことでしょ。」

「そうだなー。」


私が返事したとき、少女がクローゼットから顔だけ出して出てきた。

「お待たせなのだー。」

アイツ、あんなところから出てきやがった。

アオイは少女を見て嫌な顔をして睨んだ。————トランプの件、まだ根に持っているのかよ。


まあ、いいか。

「んじゃ、そろそろ始めるか。」

そして人形遊びを始めたのだ。


————舞台は、聖ルノアール学園、そこでは姉妹愛に満ちた二人の恋物語が始まったのだ。


ウサギ妹(少女)「はぁーはぁーはぁ」

廊下に走っていた。行く先は、ウサギ姉(美希)が教室で、そこで姉は黄昏たそがれていた。

「美希お姉ちゃん!」

ウサギ姉(美希)「美希お姉ちゃん‥‥。好き。」


唐突に抱きしめてくる。少女ウサギ、アオイ

演技とはいえ、なんかドキドキするなーと私はちょっと赤面になった。

「おい、おい、やめろよ。みんなの前で恥ずかしい。」

ウサギ姉を演じている私はキメ顔をかわしたら、その様子を見ていたアオイとさらさんが顔を引きつっていた。


「いやだー。」

ウサギ妹は前向きで抱きついた感じで押して嫌がっていた。

(この子はノリはいいもんだが、ちょっと力が強くて痛い。)


ウサギ妹は授業以外では私の所に来て抱きついて離れなかったのだ。

友達、他の生徒ももう慣れていて誰も言わなかった。

そんなある帰りの時、家に着いて中に入ると両親がテレビを見ていた。


(「おい、アオイ出番。」)

(私は小声でアオイに言ったら、いきなり蹴りを入れ、父うさぎ、母ウサギを持っていった。)


ウサギ母(アオイ)「おい、美希、アオイ!あんたたちねー。いつまでたっても姉離れをしないでつっくいて、気持ち悪い!だいだい、あなたはいつもぐうたらで無神経、おまけに一人でブツブツとくっしゃべってばっかり、勉強もしない。外から出ない、変な少女を連れ込んできて、近所からではロリコンとののしられているホント最悪よ!」

母は私たちの振り向き、睨みつけたのだ。

(ほとんど私の悪口じゃねーか)


「チ、うるせー。」

「美希、何だよ!、その言い草、たれかさんにそっくりにね。近頃だと女子高生まで連れ込んで、パパ活かよ!」

今度は父を睨みつけた。ウサギ父は黙り込んでいたのだ。

(あいつ、頭おかしいんじゃないかな、まぁいつものことだけど。)


「アオイ!いつまでも、お姉ちゃんにくっつかないで! 馬鹿が移るでしょ!」

「いやだー。」

母は妹を引き離そうをしたがびくともせず、限界な母はビンタをしたのだ。(バカとはなんだ! バカとは)

妹は泣きながら二階に登って行ったのだった。


「おい!待て!」

「待たなくっていいよ。私も二階に行くから、こんな頭の固い奴らはもう見たくないから。」

「ちょ、美希!」

(ふと、アオイは何かに気がついて、即座にウサギの父親役の人形を手に取って。)

ウサギ父(アオイ)「待ちなさい美希!」


私たちはそのまま二階登って部屋に入ったのだ。

(父親のこと忘れたなー。こいつ。)

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「とりあえず、休憩。」

私はみんなに言って休んだ。

アオイとさらさんは顔を引きつって私を見ていた。

アオイに至っては腕組んで偉そうな雰囲気を出していた。


「なぁ、なんだよ。」

「美希さん———いつもこんな感じでやっているんですか。」

「そうなんだよなーーーー。隣で聞いている私の身にもなってと思っているよ。」

「そうなんですか。」


さらさんは少し興味を持ち込み

「すごいですよ!美希さん、想像が豊かで、将来は作家さんになれるんじゃないかな。」

そ、そう。と私は照れながら言ったとき、アオイが割って入って。

「姉ちゃん、文章力ないから作家にはなれねーな。」

「うるせーな、だったら趣味でやってればいいだろ。だれっも見られないで自由自在でやってやらーーー。」


私はトイレっと言って立ち上がって、トイレに駆け寄ったのだ。

そして再び始めたのだ。


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数日後———

私たちはいつものように抱きついて帰っていった。

「ねぇ、お姉ちゃん。」

「ん、何だい・・・。」

「私、姉ちゃんと一緒に‥‥。」


その時———後ろのほうから騒ぎがして私たちは振り向いた。

突如として車が突っ込んできたのだ。

私はとっさにかばおうとしたが妹が私を突き放した。

私をかばっていくなんて‥‥。


そして衝突したのだ。

私は茫然としていた———皆が救急車を呼んだり、騒ぎで駆け寄って、助けに入ったのだ。



幸い、命に別状になかったがかなりの重症で意識不明だ。

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私は絶望していた。


こんなことが起こるなんて…。と思っていると遅れて両親が走ってきた。

「おい、アオイが車に引かれたって本当か!」

「まったく。プラプラ歩いているからそうなるんだよ。気づがないのもおかしいんだよ。」

なんて無責任な奴らだ。私は母を睨んだ。


「よく言うぜ、私たちと一緒にいるときに、勝手に入り、私の悪口ばっか言っているし、暴力も振るってくる。クリスマスの時はバカみたいなアホ面して謝っていたが許すわけないからな。」


私が本音をぶちかましたのだ。(仕返しだけどな。)

(アオイはムカついたような真っ赤な顔をして)

母は逆上して言った。


「あなたねー。バカなくせにこんな意味の分からない話をベラベラしゃべってばっかり、たまには外に出て、彼氏でも作ればいいでしょ。」

「うるさいなー。彼氏なんて作るわけないでしょ!めんどくさい。」

「まぁ、確かにめんどくさいが。」


(ここは同意見だった。私たちはいがみ合っていたらさらさんが止めてくれて続きを始めた。)



「まぁ、とりあえず、病院に出るわ。」


私たちは気まずい空気で病院を出た。

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神社(テッシュ箱)

私は神社で泣きついていた。その時、神様がやってきたのだ。

(「さらさん、出番!」)(「なんか唐突すぎるね」)


神様(さらさん)「えーと、美希よ、アオイを甦らしたいのか。」

「あ、あなたは。」

「ここの神様よ。」


私は驚愕した。神様はいたんだ。

「美希よ。よみがえらせるためには両親と仲直りをするのだ。いいか。」

「なんで!」

私は質問を返した。

「えっーーと‥…。」


(「何がいいの。」)(「とりあえず気に食わないとはいえ家族は家族だ!でいいんじゃない。」)(「あ、それでいいよ」)


「気に食わないとは言え、家族は家族だからね。」

神様が言うと私は黙って考えた。

両親と謝れば妹が助けてくれるそう思った。

「分かった。今すぐ言って謝ってくるよ。」

私は走って神社を出たのだ。



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アオイが入院している病院に来て部屋に入った。


両親がいたのだ。

「何しに来たんだよ。」

母はまた私を睨んだのだ。

怒りをこみあげたが我慢をして。


「許せとは言わないが、妹をこんな目にあわしたのは私が悪かった。ご、ごめんなさい。」


私は深くお辞儀をして謝ったのだ。

「そかそか、謝ってきたんだね。これに懲りて私の言うことちゃんと聞くんだよ。」

母は私を許したのだ。笑いながら—————

(これってクリスマスにアオイに謝ったのとそのままじゃ。…まさか。)


こうして私は両親と仲直りをし、神様から妹を復活させて一緒に暮らすことになったのだった。

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「おい、アオイ、お前私の仕返ししようと言う魂胆だっただろ!」

「はぁ、人聞き悪いことを言うなよ。クリスマスの時だって笑いものにして恥をかかせたのはいまだに忘れないってこと言ってはのはそっちだがらお互いさまでしょ!」

「やっぱ、根に持っているんじゃねーかよ。」


私たちは、またにらみ合っていると、またさらさんは止めに入って。


「それに美希さんって今までこの人形遊びの内容はこんな重苦しい話ばっかだったの?」

「いーや、前までは宇宙人の侵略とかーゾンビをを撃ちまくった話だったぞ。話よりかは、戦ってばっかだったけど姉ちゃんは‥…。バカのわりに難しいもん作るなよ。」

「難しくねーよ。ちゃんと分かりやすいものだと思ってよ。」

「どこかだよ。見ろ!最終的に少女は飽きて寝ているんじゃないか。」


横でぐっすりと大股になって少女は寝ていた。


「まぁ、少女には分からないでしょう。」

私はもじもじしているとある提案をした。

「よし、今日からこの話なしな。」


はぁ。と私は驚いた。

「こんな暗い話長く続くと私たちも寝てしまうよ。」

「私は寝ないけど、話が強引で終わったのがちょっと引かかった。」

「途中からめんどくさくなってきて、早く終わらせたかったんでしょう。」


ぐっ。と私は苦し紛れに黙った。ほとんど正解だ————。



こうして人形遊びが終わらせて、みんなでアオイが作ったお雑煮を食べにリビングに行って正月を過ごしたのであった。

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