第5話 思い出はここに
どんなにねだっても呼んでくれなかったひーちゃん呼びをしてくれた日。夏休みからずっと考えて、悩んで、私が勇気を出して引っ越しを伝えた日。
れいちゃんが私に約束を『くれた』日。
多分私はこの日を忘れることはないだろう。
「れいちゃんは寂しい?」
いまは一通り泣き終わって、れいちゃんにバックハグの体制でれいちゃんのベッドの上に腰掛けている。
れいちゃんの身長が高くてよかった。まじここ幸せ地帯。
「もちろん。日織「ひーちゃん!」 ひーちゃんがいなかったら私はダメ人間だから。」
「そおぉ?」
「そうだよ、ひーちゃんが引っ張ってくれたからここまで喋れるようになったからね。でも、」
「でも?」
「いつまでもひーちゃんに助けられるわけにはいかないから」
「〜〜っ!かっけえぇ!」
「そう?」
れいちゃんは大人だなぁって改めて思う。きっと私の立場だったとしてもうまいこと受け入れられるんだろうな。
「まぁこれで一生会えないわけじゃない。少しのお別れだね」
「〜〜ッ///!!」
れいちゃんは私のほしい言葉をすぐにくれる。そんな言葉いわれたら期待ちゃうじゃん。
「そ、そうだね。また会えるよね。」
「もちろん、意地でも探し出すよ。それ出会えたらたくさんお話をしよ?」
「うん!!」
私も前を向かなきゃ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます