第13話 愛しい貴方へ
エリアス様、ごめんなさい。
私の魂はエイオニル帝国を背負い、広い世界で生きていくことが望みなのです。貴方が用意したこの優しい箱庭で生きていくことはできない。私と共に生きることだけが望みだと言った貴方を置いていくしかないのです。
でも、貴方のことを忘れたりしません。
孤独の闇を抱えた貴方の存在が、誰かを慈しみたいという気持ちを幼い私に教えてくれました。それ以外にも多くのことを、私は貴方と共に過ごす日々で学びました。
私の師であり友である貴方の魂を、この手で滅ぼしたのです。どうして忘れることができるでしょうか。
魂が滅んでしまった貴方に、いつかまたと言うことはできません。
その代わり、貴方を滅ぼした罪を抱えて生きることを誓いましょう。
棺の中まで私はこの罪を抱え、貴方と共に生きていきます――――――――。
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