第3話 彼氏・彼女
陽太くんとは結構連絡は取っている。
(そういえば連絡してほしいって事言わないとなぁ)
陽太くんにメールを送った。
七海「やほ!実は今働いてる職場で陽太くんの親戚の人と一緒なんだよ!」
陽太「タツ?!あいつ黒いっしょ~w」
・・・確かに黒いかも?興味がないから気にしてもなかったw
ていうか陽太くんにメールしたのはいいものの、タツの苗字を覚えていなかったw
七海「で、なんか連絡とりたいって言ってたよ?」
陽太「そうなの?連絡してみるよ!」
そんな”ことづけ”だけしてメールを終えた。
ある朝タイムカードを押し、歩いているとタツとすれ違った。
七海「あっ!おはようございます!・・陽太くんにメールしておきましたよ!」
タツ「あっ!ありがとうございます!!」
笑顔でその一言だけ話した。
ある日の休憩でメンズの店長がまた”わざと”タイミングを合わせてきた。
なぜなら
「彼氏のプリクラが見たいから。」
一体見てどうするんだww
26歳が18歳の女の子の彼氏を見たいとはww
店長「持ってきた?」
七海「持ってきましたよ!」
・・・・
店長「イケメンじゃん~」
七海「ありがとうございます・・・(気まず)」
店長「どのくらい付き合ってるの?」
七海「2年くらいですかね」
店長「長いね!仲良しなの~?」
七海「まあ。。」
プリクラを見て諦めたのか、七海が冷たかったからなのか、それ以上は彼氏については聞かれなかった。
仕事に戻り仕事をしていると、女子トークの好きなA子が休憩終わりにテンション高く話しかけてきた。
「さっき休憩でメンズのタツさんに会って彼女の写真見せてもらったんですけどめっちゃ綺麗でしたよー!!」
(へぇ~彼女さんいるんだ~)
嫉妬でもなんでもない、ただの「そうなんだ~」という感情。
その後3回目、タツと休憩が被った時にふとそんな話に触れた。
七海「A子さんがタツさんの彼女さんめっちゃ綺麗だって言ってましたよ!」
タツ「あぁ~(照)見ます?w」
七海「見たいです!!」
タツが見せてくれた写メはお揃いのバスローブ着た二人の写真だった。
七海「あ。(察し) ・・綺麗ですね~!!」
正直あまり顔は見れなかったw
タツ「俺、サプライズとかするのめっちゃ好きで!!」
七海「え!めっちゃいいじゃないですか!!うちの彼氏そういうのしてくれないですよw」
タツ「そうなんですか?俺、クリスマスとかサンタの洋服とか着ちゃうタイプです!!ww」
七海「彼女さん、幸せですね~♡」
当たり障りのない会話。
これがタツと同じ職場で話した最後の会話だった。
その後、七海は仕事がどうしても好きになれず退職した。
たった3ヵ月ほどだった。
「向いてなかったなぁ~・・」というだけの思い出の職場だった。
それだけで終わるはずだった。
まさか今後の人生に大きく関わる人物に出逢っているなんてこの時の七海は1ミリも
思っていなかった。。。
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