基地跡③
「情報のすり合わせしようか」
「ん」
保管庫を見つけた後に、周囲を簡単に散策してからルナのいる場所に戻ってきた私はお互いの情報を共有することにした。
「まず、私のほうは冷凍保管庫を見つけたわね」
そう、冷凍保管庫。
レーションというか、食糧が保管されていた冷凍庫だ。大きな箱の中にかなりの数が詰め込まれていて、冷凍保存の場合は賞味期限がないという代物だ。
電気が生きていたのもあって冷凍保管庫の冷凍機能は稼働しており、その中に保管されてていたので食べられると思う。まあ、ちゃんと回収するとなったらチェックはするけどね。
「第3冷凍保管庫……」
「うん。そうなのよねえ……」
でその冷凍保管庫だけど、今ルナが言ったように第3と書かれていたので普通に考えれば第1と第2が近くにあると思う。保管庫によって保管している食糧が違うかもしれないし、種類があるのであればそれぞれ回収したいところではある。
「冷凍保存なら賞味期限はなくて、常温だと5年だっけ?」
「5年以上、かな。とはいえ……常温といっても10度~15度の範囲があるけどね」
携行型食糧Ⅲ型。それが名称だったはず。
ただ、Ⅲ型の隣に小さく"Type-C"と書かれていたのでAとかBとかもあると思う。だから第1と第2の冷凍保管庫にはそのどっちかがあるんじゃないかなと思ってはいる。
「これくらいかなー」
「ん。食糧は優先順位高めだから探そう」
「探すつもりだけどね。それでルナのほうは?」
「わたしのほうは武器庫を見つけた」
「おお!」
武器庫。
読んで字のごとく、武器を保管している場所だろう。あそこに置いてあった武器類以外にもあったってことよね。
「ん。とりあえず拳銃とアサルトライフルだけ目星をつけてきた。あと弾薬類」
「おー流石だね」
「もっとほめて」
「流石ルナ! 好き!」
「ん……」
ルナはルナで武器をちゃんと見繕っていたみたいだ。
主な武器としてはハンドガン……いわゆる拳銃やピストルと呼ばれていた小型の銃とアサルトライフル……自動小銃の1つで、まあ拳銃よりも大きいやつと覚えてればいいと思う。え? ざっくり過ぎるって? 私はそっち系には疎いので……。
ともかく、それらに目星を付けたみたい。あとはこれらの銃を使うのに必須な弾薬関係かな。
「とりあえず、冷凍保管庫はあっちのほうだからまずは武器かな」
時間は無限にあるし何より、私達には現状では余裕があるのでそんな急ぐ必要もない。この施設は電気関係が全部生きているみたいなので夜になっても大丈夫そうだ。
「そう言うと思って拳銃だけならもう持ってきてる」
「おー……」
太もも部分に装備できるホルスター付きとは準備はいいわね。
「拳銃なら邪魔にならないし護身には最適」
「確かに」
小型で扱いやすい……小さいので移動の際の邪魔にもならないし最適解なのかもしれない。アサルトライフルのほうはひとまず、車に積んでおけばいいかな。
「弾薬はこれ。何箱か持ってきた」
「お、意外と小さいね」
「まあ、拳銃だから。でもこんな箱でもかなりの数が入ってる」
ルナに渡された弾薬は箱型で片手で持てるくらいではある。そこそこの重さはあるけど、私としては問題ないかな。これ数百発くらいは入ってるのかな……とりあえずリュックにしまっておく。
「というかホルスターなんてよくあったわね」
「ん……何故かあった」
「……謎ね」
「うん……」
女性自衛隊の持ち物とかだったのかしら?
太もも部分に巻き付けられるタイプのホルスターって普通はないわよね。ああいうのって漫画アニメの世界のものかと思ってた。
それに男性が使うとは考えられないし……いや、これは偏見かもしれない。便利であれば誰でも使うのかもしれないわね。
まあ考えても仕方がないか。
というか考えたところで答えを出せる訳でもないし、答えられる人も居ないのだから何にもならない。なのでそれは置いておこうか。
===あとがき===
太ももにホルスター、そしてそこに拳銃。
そんな装備をしている女の子っていいよね。
あとは身体よりもかなり大きな武器を振り回す女の子とかも好き。
いつもお読みくださりありがとうございます。
次回が丁度区切りが良さそうなのでいったん更新が止まるかも?
少々忙しくなりそうなんですよねー……いや、書ける時間はあると思うから書きますが。それにこれ1500文字基準なので負担はそこまで大きくはないです。まあ流石に毎日書くのは難しいですが……。
気長に待ってくだされば。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます