第213話 最低限の補填
「さて。大体の滅っ! ってしないといけない人は分かったという事で」
名前を調べて、配信で集合するように呼びかけた。少し時間がかかるかもしれないが、余程の馬鹿じゃない限り集まるだろう。
……余程の馬鹿だから襲撃なんてのを企てから少し心配だが、それはさておき。
「関係ない奴らは助けないとな」
「今から慈悲を見せても遅いと思うけどな〜」
「だまらっしゃい」
別に慈悲って訳じゃない。流石に中国の国民がほぼいなくなるのは、色々と不味いと思うんだ。数だけは多いし。食料問題とか色々面倒な事になりそうな気がする。
既に影響は出るだろうが、最悪俺が補填しても良い。色々便利な魔道具があるから、農作物とかギュンギュン育てれますよ。
俺が被害に遭ったのに、そういうのをするのはちょっと嫌だから、本当に最後の手段だが。
「お偉いさん達がごっそり消える訳だけど〜。統治とかはどうするのかな〜?」
「知らん。世界探索者協会とか国連がなんか考えるだろ」
関係ない人は一応助けるが、俺は基本的に中国の国民性が好きじゃない。本音は助けなくても良いのではと思ってるぐらいだ。でもそれは流石にやり過ぎかと、最低限の事はするだけで。後の事なんて知ったこっちゃないね。
世界のお偉いさんが良い感じにして下さい。俺に迷惑さえかけないなら、好きにしろって感じですね、ええ。
「って事で、まずは国土から」
隕石のせいでボコボコのボロボロになった国土を回復させる。かなり魔力を使うが、今回の一件で魔力量も増えたし、なんとかなるだろう。
「織田天魔が命ずる。回帰せよ」
ほんと滅茶苦茶便利な能力だぜ。その分魔力消費は激しいから、俺ぐらいしか使えないが。
ボコボコだった地面やら建物が、俺が隕石を落とす前の姿に戻っていく。あ、やべぇ。魔力が足らん。見積もりが甘かった。
時間を戻す系の命令は蘇生とかよりも魔力を使うんだよなぁ。
ラムネ味の魔力回復ポーションを飲んで、中国全土がしっかり回復した事を確認。
「はい。関係ない人はもう普段通りの生活に戻ってもらって大丈夫ですよー」
コメント
・戻れるか!
・戻れるか!
・戻れるか!
・戻れるか!
・戻れるか!
・使徒様ってまともそうに見えて頭のネジが何本が飛んでるよね…
・やっべえ事してるのに、受け入れられるようになってきた自分が怖い
・使徒様だからで納得しちゃうんだよなぁ
配信のコメント欄で総ツッコミされた。
小粋なジョークじゃないか、全く。
「これからどうするのだ?」
「この人達は邪魔ですしぃ。先に処理しちゃいますかぁ?」
これで関係ない一般人への最低限の補填は済んだでしょと、自己満足してると公英と陽花が、処刑待ちしてる罪人みたいな表情をしてる、襲撃関係者達に視線を向ける。
向けてる視線はかなり厳しい。陽花なんてさっさと処理したそうにしてるし。あまり表に出してないが、二人も今回の件にはご立腹みたいだ。
「殺すのは確定してるけど、まだ処理するのはなぁ。一応これから中国をどうするのかとか、お偉いさんが今頃必死になって考えてるだろうし。まだ残しておいた方がいいような気がする」
「団長さんは蘇生出来ますよねぇ? 処遇が決まるまで殺して繰り返してをしても良いと思いますけどぉ?」
「そうしたいけどな。魂が摩耗し過ぎると蘇生出来なくなるんだよ。いや、出来るけど意思のない人形になる」
陽花さんはアルコールが足りてないからイライラしてるのかな? 俺達の中で一番過激な発想をしてらっしゃる。
俺もその拷問には賛成したいところだけど、既に異世界で実践済みでありまして。やり過ぎるとダメなんですよ。生かさず殺さずのラインでいかないと。
拷問にうってつけの悪魔もいるんだけね。
俺、TSしちゃうから。
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