第166話 順調に成長


 「だんちょ〜。良い加減あの人達をなんとかしようよ〜」


 「放置放置。一回は相手してやったんだ」


 ロリ女神と話をしてから三日。

 今までずっと無視してた桜だけど、良い加減邪魔になってきたらしい。

 最近は攻略終わりだけじゃなくて、狭間に入る前もやいやいと言ってくるからな。目障りなんだろう。


 誰も見てなかったら狭間に蹴り込んでやるんだけどな。残念ながら野次馬が大勢いるのでそれも叶わない。


 でもこいつらが騒げば騒ぐほど、権威というのは落ちていく。まともな奴がさっさと来て回収したら良いのに。求心力を失っちゃうよ? 気付いてないのかね。




 「はぁはぁはぁはぁ。がっはっはっ! 勝ったぞー!!」


 面倒なのはさておき、今日も今日とて狭間攻略。『シークレット』の面々は続々とタイマンで勝てる様になってきた。

 初めは桜、その後に陽花と続いて今は公英だ。神田さんも後少しってところかな。


 神田さんの方が武術はサマになってるんだけど、公英は未熟な部分を肉体でゴリ押した。

 筋肉は偉大なんだなってちょっと思っちゃった。筋肉感染が強まっている。気を付けないと。


 「成長を見守れるというのは良いですね」


 大村さんは最初はビビり散らかしてたのに、今では後方腕組みおじさんだ。

 気持ちは分かるけど。勝てなかった相手に勝てるようになる。それを肌で感じれるってのは良いもんだ。


 俺も昔は徐々に強くなっていくのが楽しかったからなぁ。魔王を倒した時は感無量だった。すぐにぶっ倒れたけど。


 「よし。神田さんが勝てるようになったら次のステップに進むか」


 そろそろもう少し進んでも良いだろう。

 この辺は探索し尽くしたし。今のところ厄介そうなのは見つかっていない。

 神殿内の宝物庫とかが怪しい。めぼしいのは俺が粗方回収したけど、後で見ようと思ったのは放置したんだよね。


 長い時間アンデッドの瘴気にやられて呪い化してる可能性がある。あそこに入る時は要注意だな。



 次の日には神田さんも1人で勝利。

 ぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでる神田さんが可愛くて可愛くて。ずっとそのままでいてくれぇ、って感じ。


 「数が増えてくるぞ。四人で協力してどんどん倒していこう」


 って事で奥に進む。なんかどでかい穴が空いてあったりするな。不思議。まるで隕石でも落ちてきたみたいだ。不思議。


 「まるで隕石でも落ちてきたみたいですね」


 俺が思ってる事をそのまま言った大村さん。しっかり映像に残してる。これで少しでも狭間の謎が分かれば…とか言ってるけど。

 その辺は俺はノータッチ。謎は知ってるけど、そういうのを解き明かしていくのは、学者さんの仕事だ。それを奪ってしまうのは良くない。


 決して自分がやった事をバラしたくないとかそういうのじゃないからね。そこの所は理解しておいてほしい。このクレーターだって、きっと本当に隕石が落ちてきたんだ。

 魔法のせいじゃない。ないったらない。



 「もう少し早く倒さないとな。まだ数を捌ききれてない」


 「分かってるんだけど〜」


 「新しい事に挑戦しながらは難しいですねぇ」


 奥に進んでも倒す事は出来てる。

 でも数が多いからか、倒す前におかわりが来るんだよね。最初は対応出来てても、徐々に押されてる。もう少し倒すスピードを上げればな。


 もう少し時間が必要かな。

 本当に俺が手出しをしなくても、攻略出来るかもしれん。ボス次第だけど。

 リッチ・キングなら多分いけると思う。


 「むっ?」


 「初めて見る魔物ですっ!」


 「ほう! 腕が鳴る! 筋肉が唸るぞ!!」


 デス・ナイトの魔法騎士版だ。

 名前なんて言ったっけな。普通にデス・マジックナイトでいいか。こいつは強いぞ。デス・ナイトとリッチを足して2で割らない感じだ。


 こいつが出てくるって事は、そろそろモブ共は品切れになってきたのかもしれんな。

 もう少し出てきてみんなの糧にしたかったけど。


 「これは四人でかかれー。タイマンはきついぞー」


 まぁ、四人でやれば勝てるはず。

 こいつにタイマンで勝てるまで攻略は見送るか? でもそろそろ観光したいし、日本に帰りたいんだよな。


 宗教勢力の虫共もうるさいし。

 帰る前に洗脳して一生裸で過ごしたくなるようにしてやろうか。


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 作者キリストが神になったもんだと思ってましたぜ。宗教に全然興味がなさすぎて、てっきり神なんだと。

 キリストとかアッラーとかを別物の神として崇めてると思ってましたぜ。


 ヤハウェとアッラー、Godは全部おんなじなんですな。なんでこんな分かれてるんだ。

 人間の欲って怖いですな。

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