第98話 広島観光


 「ほう。牡蠣の生産量が国内一とな? てっきり北海道とか東北地方が一位だと思ってたぜ。これは食べにいかねばなるまい」


 「お好み焼きも有名なんだって〜。大阪じゃないんだ〜」


 「なぬ? そうなのか? 広島侮りがたし」


 探索者学校を出てタクシーを拾い、最寄りの吉野さんへ。そこで牛丼特盛という名のオヤツを食べつつ、今日の晩御飯を何にするかスマホで調べる。

 調べてると、自分が知らなかった事を知れて楽しい。牡蠣とかお好み焼きとか予想外だったし。


 「つけ麺に穴子も有名なんだ〜! これは退屈しなさそうだよ〜!」


 「尾道ラーメンも気になりますな。これは楽しくなってきましたぞ!」


 「だんちょ〜。さっきから喋り方が変だよ〜」


 「すみません」





 「ぷりっぷり!! うましうまし!!」


 「牡蠣はやっぱり生だよね〜!!」


 吉野さんを出てとりあえず牡蠣を食べに向かった。北海道でも食べたけどね。

 ここで食べたらいけない訳でもないですし。


 「もう三つぐらい頼もう。その後は焼き醤油で食べようかな」


 「あたしも〜!」


 生牡蠣は当たる心配があるけどね。

 生牡蠣程度にやられる程ヤワな体はしてませんぜ。異世界で喰らった毒の方がよっぽど恐ろしい。


 「ん〜! この焦げた醤油の匂いがたまらないね〜!」


 「流石に広島プレミアムトップかきだな。北海道で食べたのより断然美味しく感じるぜ」


 まぁ、気持ちの問題なんだが。

 馬鹿舌だからなんでも美味しいって言える。

 高貴な舌を持って生まれなくて良かったと思ってます。安いご飯でも幸せになれるので。


 「生と焼きを五つ追加でお願いします」


 「しま〜す!」


 食べる手が止まらん。

 このお店は中々のお値段がするんだけど、そんなの全く気にならないぐらい美味しい。

 じゃんじゃん追加注文しちゃおう。



 「ふぃー食った食った」


 「じゃあ締めの穴子めしを食べに行こうか〜!」


 一時間程ノンストップで牡蠣を食い散らかした。

 牡蠣って意外とお腹に溜まるんだな。後は締めの穴子めし三杯ぐらいしか入らないぞ。

 オヤツで牛丼特盛三杯は食べ過ぎたか。ちょっと勿体無い事したな。



 「うわぁ。なんか上品な味って感じ」


 「分かる〜! このタレがいいのかな〜? 脂が乗ってるのにしつこく感じないし〜。ふっくらしててご飯との相性が抜群だよ〜。お箸が止まらな〜い」


 食レポ完璧かよ。

 聞いてるだけで涎が出そうになるじゃねぇか。

 実際に食べてるんだけどさ。


 うーん。正直広島にはあんまり期待してなかったんだけど、初日から中々楽しませてくれるね。




 「ポテちゃ〜ん。どこかな〜?」


 あなごめしをたらふく食べてホテルへ。

 そしてそこから憑依して転移。相変わらず転移酔い。これさえ無ければな。不快感が凄い。

 ポテの様子を見に戻ってきたんだけど。


 「にゃにゃ」


 「あ〜! そんなとこに居た〜!」


 キャットウォークの天井付近でふんぞり返っていた。まるで下々の民を見下す王様のように。

 ポテは桜が帰ってきたのを確認すると、立ち上がりジャンプの準備をする。

 桜も慣れたもので、その姿を見てすぐに糸の準備をしていた。


 「にゃにゃおーん」


 「んふふ〜! 上手に出来たね〜。ただいま〜」


 しっかりジャンプ出来てご満悦の様子。

 ペットカメラで様子を見てみたけど、今回はかなりアクティブにはしゃぎ回ってたみたいだ。

 キャットタワーを高速で往復してたり、キャットウォークを高速移動したり。ん? 落ちてるじゃん。体は大丈夫なのか? 後でヒールを掛けておこう。


 「寂しくなかったかな〜? 今日から当分夜しか帰ってこれないんだけど〜。大丈夫かな〜?」


 俺達は広島観光が終わった後はそのまま香川に飛ぶ。四国の探索者学校が香川にあるからね。

 そして次は沖縄。九州地方の探索者は沖縄に集められてるらしい。理由は知らん。

 福岡とかにあると思ってた。


 それが終わるとようやく一旦東京に帰って来るが、少ししたら次は名古屋と大阪だ。

 中部地方と近畿地方の探索者が集められてるからね。で、最後に北海道。これは東方地方が集められている。

 これで学校巡りは終了である。中々に忙しいスケジュールになっております。

 まぁ、自家用ジェットがあるから快適なんだが。

 フランスさんありがとう。


 「ペットホテルに預けようか迷ったけど、問題なさそうだな」


 「大丈夫かな〜? 寂しくないかな〜?」


 夜に帰ってこれるし大丈夫だろう。

 俺達が不在の間も楽しんでたみたいだしな。


 「ほーら。広島産のお魚を買ってきたぞー」


 「にゃ!」


 市場で売っていた魚の刺身をちらつかせる。

 ふっふっふっ。北海道産のもお気に召したみたいだし、こいつも中々のブツなのは間違いない。

 しっかり味見してますからな。


 「ふにゃー」


 「ふにゃー頂きました! やはり広島産も素晴らしいな!」


 しっかりポテをふにゃらせる事に成功。

 広島侮りがたし。



 「さて。ホテルに戻るか」


 「ポテちゃんいい子にしてるんだよ〜」


 一時間ほどポテと交流して広島のホテルに戻る。

 ポテは刺身を食ってご満悦だ。

 お高い猫用ベッドで丸くなってらっしゃる。

 さーて。明日からも広島観光だ!

 まだまだ始まったばかりだぜ!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 続きません。

 今回はこれを書いてる時、所用でたまたま広島に行ってたので書きましたw

 他の土地での観光はそんなにがっつりやらないと思う。詳しくないからグーグ○先生で調べて、軽く書く感じかな。

 予定は未定なので分かりませんがw

 

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