未来に咲く花
面接が終わった。達成感はあった。ご褒美にちよだ寿司を食おうと思っていたが、面接会場の近くにうまいと評判のラーメン屋があったのでそのラーメン屋に行ってきた。うまかった。たっぷりニンニクを入れて食うとなおさらうまかった。食い終わった後
「ごちそうさまでした!」
と言った。
「ありがとうございました!」
と返ってきた。その後ラーメン屋の店主と見つめあう謎の時間があった。店主が何か言いたげな顔をしていたので僕もそれを待って店主を見ていたのだ。その不自然な時間が終わって店を後にして煙草を吸ってる時に
(あれはいったい何だったんだろう?)
と考えた。
(あっもしかしておれのYouTube見てくれてたのかな⁉)
と、考えた。もしかしたら自分の顔が売れてきたのかもという喜びと
(そんなわけないよな)
という冷静な自分がいた。あれはいったい何だったんだろう。
面接は僕にとって一大イベントだった。本当にやりたくない一大イベントだった。これが終わったら素晴らしい未来がやってくると思わずには入られないほどだったが、面接が終わってやってきたのは日常だった。いつもの日常だ。前日の晩に明日何やるかを決め、それをやっていく日常だ。僕が売れて世に出る日は来るのだろうか。
3年後...
「ねぇねぇこの小説読んだことある?」
「いや、ないかな。」
「これ、いかれぽんち13号が書いた小説なんだよ?」
「えっ!?マジで!?」
「いかれぽんち13号が売れる前に自分の実体験を書いてた小説なんだって!」
「へぇー!あのいかれぽんち13号がね!もう今じゃ完全に売れっ子じゃん。読んでみる。」
青春の花は二度咲く いかれぽんち13号 @ikareponchi13
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