創造
颯斗はブログを更新した。小説も執筆した。だが、どんな動画を作るか?それが出てこない。現在失業手当をもらってるので就職活動もしなければいけない。支援相談の日も近づいている。それまでに履歴書、職務経歴書、そして自分の特性をまとめないといけない。就職支援してくれる団体にもアポを取ると支援相談員に約束してしまったのでその連絡もしないといけない。颯斗は匙を投げた。ぼーっとしたのだ。ダラダラしながらYouTubeを見ていた。
「何も出てこない、、、」
「ブログや小説はありのままで、テンションを変えずに集中できるんだけど動画を撮るとなるとかなりエネルギーがいる。というかそもそもどんな動画を作ったらいいかわからない、、、どうしよう」
颯斗は暗い。いや、普通の人間なのだ。普通の人間にとって文章を書くことはあまり苦ではない。ただ、動画を作る。もっと言うと動画に自分を出演させるとなると一気にハードルは上がるのだ。その壁に颯斗はぶつかっていた。
「自分を出演させるんじゃなくて自分の作ったものを見てもらいたい」
「動画にこだわる必要もYouTubeにこだわる必要もないんじゃないだろうか?」
颯斗はそう考えた。
(漫画はどうだろう?アニメはどうだろう?)
漫画やアニメなら自分を出演させる必要がない。ただ時間が掛かる。
時間が掛かることに取り組むことに颯斗は恐怖を感じる。早く結果を出さなければいけないという焦燥感に颯斗は駆られていた。
「作ることが大事なんだ!何かを生み出すことが大事。創造することが自分を救ってくれる。」
「何かにこだわらず作ろう。創造しよう。」
颯斗はそう決めた。もうYouTubeにもこだわらない。動画にもこだわらない。毎日更新にもこだわらない。何物にもこだわらず生み出すことに、創造することに全身全霊を捧げることにしたのだ。
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