第33話

意図せずスライムをテイムしたヨウイチはスライムの名前を考えていた。

「ん~・・・やっぱりテイムしたスライムに名前はあったほうがいいよな・・・」

「ヨウイチくん、名前付けるの?」

「あぁ、せっかくテイムしたからな。」

5人は俺の足元にいるスライムを興味深そうに見ていた。

「うーん・・・あ、そうだ!」

俺は足元のスライムを持ち上げ、みんなに見せながら名付けを始めた。

「よし、お前の名前は今日からライムだ!」

ライムと名付けられたスライムは嬉しそうに跳ねていた。

(ふむ・・・やはり名前があるのは嬉しいんだな。まぁ少し安直なのは気にしない・・・)

「ライム、これからよろしくな!」

ライムは嬉しそうにぴょんぴょん跳ねていた。

「さて、名前も付け終わったし、いい休憩にもなったし、探索を再開するか。」

「はーい。」

「うん、そうだね!」

「じゃあ、出発しよう!」

5人は元気よく返事をし、探索を再開した。

(さて・・・ライムはどうやって移動させるかな・・・)

俺はライムを持ち上げながら考えていた。

(ふむ・・・スライムってどうやって移動するんだ?)

悩んでいると、ライムがぴょんぴょんと飛び跳ね始めた。

どうやら何かを伝えようとしているようだ。

俺はしゃがんでライムの目線に合わせると、俺の頭の上にライムが着地した。

「ん?俺の頭の上に乗りたいのか?」

ライムは肯定するように飛び跳ねた。

(ふむ・・・まぁ、いいか・・・)

俺はライムを頭に乗せたまま探索を再開した。

「ヨウイチくん、頭の上にスライム乗せたまま探索するの?」

「あぁ、なんか乗りたいみたいだからな。」

「ふふ・・・ライムちゃん可愛いね。」

(ふむ・・・やはり女子は可愛いものが好きなのかな?)

5人は俺の頭の上にいるライムを微笑ましそうに見ていた。

「泉の先は壁だったし、折り返そうか。」

「了解~」

泉のあった森から出て、草原へと戻ってきた。

「ん?なんかいるな・・・」

オークが3匹おり、周囲を警戒していた。

(ふむ・・・オークが3匹か・・・ただ、武器がそれぞれ違うな・・・)

ライムを頭の上に乗せながらどうするか考え始めた。

(とりあえず【鑑定】してみるか・・・)


----------------------------------

【名前】なし

【種族】オークナイト【年齢】5歳

【レベル】30/100

【職業】 なし

【状態】良好

身体能力

【HP】790/790

【MP】330/330

【攻撃】780+156

【防御】575

【魔攻】32

【魔防】63

【敏捷】165

スキル

【剣術】【怪力】【繁殖】

----------------------------------

----------------------------------

【名前】なし

【種族】オークファイター【年齢】5歳

【レベル】30/100

【職業】 なし

【状態】良好

身体能力

【HP】790/790

【MP】330/330

【攻撃】780+156

【防御】575

【魔攻】32

【魔防】63

【敏捷】165

スキル

【斧術】【怪力】【繁殖】

----------------------------------

----------------------------------

【名前】なし

【種族】オークヒーラー【年齢】5歳

【レベル】30/100

【職業】 なし

【状態】良好

身体能力

【HP】760/760

【MP】350/350

【攻撃】670

【防御】610

【魔攻】52

【魔防】118

【敏捷】165

スキル

【棒術】【回復術】【繁殖】

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『みんな、そこの武器が違うオークだけど、それぞれナイト、ファイター、ヒーラーで少しだけ普通のオークより強いぞ。ヒーラーの【回復術】スキルは厄介だから、リナとマヤで集中的に狙ってくれ!』

『『『『『了解!』』』』』

リナとマヤはオークヒーラー、サヤカとナツミはオークナイトに攻撃し始めた。

『フィジカルアップ!×4、マジックアップ!』

俺はライムを頭の上に乗せたまま、素早い動きでオークファイターを攻撃しを倒した。

続けてオークヒーラーに近づき、リナとマヤが攻撃し怯んだ隙を見逃さず、俺は後ろから攻撃し倒した。

その後、オークナイトを見たが、サヤカとナツミがしっかりと倒していた。

「みんな、お疲れ様。」

「ヨウイチくん、お疲れさま~」

「うん、お疲れ~」

「ライムちゃんもお疲れ!」

5人は俺の頭の上にいるライムを撫でていた。

(ふむ・・・やはり女子は可愛いものが好きなのかな?)

5人は楽しそうにしていた。

「ドロップアイテム拾うぞ~」

「「「はーい」」」

「うん、そうだね!」

5人は元気よく返事をし、ドロップアイテムを拾い始めた。

(さて・・・オークナイトのドロップアイテムはっと・・・)

「お、オークヒーラーが杖を落としているぞ。あとは魔石と肉か。これは普通のオークと同じだな。」

(オークが使っている杖ってどんなのなんだ・・・鑑定!)


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【名前】樫の杖(アメジスト)

【レア度】C 【状態】良好

【説明】魔力が通りやすく加工しやすい木材の杖。先端にアメジストが付いており、聖属性の効果を高める(小)

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(へぇ・・・ヒーラーが持っていただけあって、聖属性の効果UPがあるのか・・・)

「ユイ、ちょっといいか?」

「なぁに?」

「このヒーラーが落とした杖だけど、聖属性の効果を高めることができるから装備しておいて!」

「え?いいの?やった~。」

ユイは嬉しそうに杖を受け取った。

「みんな、オークのドロップアイテムは拾えたか?」

「うん、大丈夫~」

「じゃあ、先に進もうか。」

5人は元気よく返事をし、探索を再開した。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

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