第3話
思えば発達障害の症状は小学生の頃から出ていたように思う。
まず、片付けが全くできない。机の中はいつも飲まなかった薬袋だらけ、常に机の上は教科書の山。同級生が当てられた問題は、出し抜けに答えを言ってしまう。算数はてんでだめ。自分が気付かなかっただけで、異質な存在だったのだろう。
苦手なことばかりのわたしが、得意としていたのは文章を描くことであった。コンテストや大会ではなにかしらいつも賞をもらっていた。
物心ついたころから、わたしには友達と呼べる友達が居らず、昼休みはいつも図書館で本を読んでいた。
こんな書き方をすると、真面目で暗い子、というイメージがあるかもしれないが鬼ごっこやこおり鬼を読書に飽きると男子に混ざって遊んでいた。
小学校3〜4年生ともなると、ほとんどの女子は男子に混じって遊ぶ、ということはなくなり、教室でトランプやUNOを楽しむ子が多くなってきた。
その点でも幼さの残る子供であった、といえる。
わたしは音楽、体育は常に5。他は4か5という比較的成績は良い方であった、と思う。前述で算数が苦手、というお話をしたが、定期テストで酷い点を取ってからは親の監視が以前よりも厳しくなり、習い事が終わってからは勉強の時間となり、22時くらいまでは勉強をするというルールとなった。
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