第31話 ごめんね占い
君にラインを無視されている。君の既読無視は別に珍しいものじゃないから、私はそんなに気にしない。君はその類まれなる気まぐれさで、ラインの返信パターンを私に読ませない。
ところが、今回ばかりは、君の既読無視の理由に見当がついている。
恐らくだが、君は怒っている。それも嫉妬している。私が、君以外の人間との交流を仄めかしたからだ。ちょっと前まで流行っていた占い? 心理学? を私は君に話した。君はさっそく、結果を私に教えてくれた。君と私は相性バッチリらしい。
けれどそもそもの話、私はその占いを君以外の人間に教えてもらった。しかも偶然、教えてくれた人は君と同じ結果だった。私と相性抜群だ。
同じ結果なのは本当に偶然だし、私だって君以外の人間と話さないことは無い。君が私以外のたくさんの友人を持っているように。
けれど、やっぱり思う。
ごめんね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます