第32話 罪の救済
君からのラインの返信が依然としてこない。さすがの私も焦り始めて、何かアクションを起こそうかなと思わなくもない。でもやっぱりやめておく。
そもそも、まだ一日も経っていない。つまるところ、それは私の期待が高すぎる可能性がある。たかが一日、たった一日既読無視されているだけだ。そんなのは君にはよくある話だ。この数年の付き合いで、私はそれが身に染みているはずだ。
その上、私なんか君のラインを一年ほったらかしたことがある。一年だ。一年は長いが、私のMBTI診断の結果がINFJ・提唱者だったことにオチをつけて、納得して欲しい。INFJドアスラムとかいう奴だ。突然全てが嫌になることは多々ある。一年くらい許してくれ。こうしてまた、私は君の下に戻って来た。それって、君のことが大好きだからじゃないか。
ちなみに言うと、私が急に君と音信不通になって、こうしてまた話すようになったことに、私は良かったと思っている。
だって、君の返信が来なくてもまだ一日だって思える。
罪が私を救ってくれる。
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