第25話
春の早朝、
アブれては
日雇いの土工仕事にありつけず、とぼとぼと公園の小屋まで歩く道のりは遠かった。繁華街では、活気のある人々が他人には無関心に動きまわり、すれ違っている。
まったく金がないと、いっそ偉いような気がしてくる。勿論、これは錯覚であるが、無敵になったような高揚感がある。もう、これ以上
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