第15話 14
「ありがとう、伊田。そして、五十嵐先輩」
「感謝するのなら、伊田に言いなよ」
私は五十嵐先輩にお礼を言った。だが、五十嵐先輩は伊田に言えという。
「あいつは偶然か必然か、俺を連れて来たんだ」
「伊田が?」
思わず、伊田を見る。伊田は余里に背中を叩かれていた。
「やるじゃん!」
「いったあー!」
めっちゃ痛そうにしている。
伊田を見ていると、
「やっぱり、伊田と付き合っているって本当だったんだな…………」
と五十嵐先輩は気を落とした。
「えっ?」
私は付き合っていないと誤解を解こうとしたが、
「君をあんな表情にさせるのは、伊田しかいないもんな」
五十嵐先輩は、両頬を叩いて、
「よし、やっと諦めきれた。ありがとう。そして、さよならだ」
五十嵐先輩は清々しい表情で、去っていった。
そして、月曜日。
私の周囲に奇妙なことが起きた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます