第14話 13

「君たちめっちゃかわいいねぇ。俺たちと付き合わない?」

 金髪チャラ男と茶髪チャラ男が私たちを逃さないと言わんばかりに、逃げ道を塞いでいる。そして、ニヤニヤと笑いながら、じろじろと見てくる。

 私たちは断った。

「そんなことを言わずにさ、ちょっとだけ、ね、ね、本のちょっとだけ俺たちと休憩すればいいから、さ。そこに休憩所あるし。ね、ね。さぁ、行こうや!!」

 あまりにも必死な姿に引いた。

 抜け出せないか、試してみた。そしたら、茶髪のチャラ男が邪魔した影響でスカートにシェイクがかすかに付着してしまった。

 面倒なことになったな。

 私はこの場をどう切り抜けようか、考えていた。

 そのときだった。

「おーい、待たせてごめん」

 そう言いながら来たのは、野球部のキャプテン、五十嵐先輩と伊田だった。

「待った?」

 伊田の機転。私たちは意図を察して、

「全然待ってないよ」

 と二人の後ろに隠れた。

「ごめんなさい、お友達が来たので、それでは」

「おう、かわいこちゃんたち、行くな。ウエイトミー」

 チャラ男二人をおいて、私たちはMUCから出ていく。

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