第6話 5

 次の日には野球部からの件。

 練習試合が控えているから応援してくれ、と野球部のキャプテン、五十嵐風斗(いがらしふうと)先輩が直々に私のところへ来て、懇願した。伊田は2つ返事で了承した。

 なのだが……。

「詩翔雪さん、今度の試合に勝てたら、俺と付き合ってください!!」

 五十嵐先輩は公衆の面前で告白した。

「キャプテンが告白した〜」

「男らしい」

「公衆面前での告白だ〜」

「答えはどうなる、どうなる〜〜!」

 私はすぐに答えた。

「ごめんなさい、あなたとそういう関係になる未来が見えないの、ごめんなさい」

「ぐはっっっっ」

『キャ、キャプテン〜!?』

 野球部員たちが五十嵐を抱える。

「皆、今度の試合、弔い合戦だ、頼むぞ」

『おう』

 そして、野球部員だちは血の涙を流しながら、団結した。

 練習に身が入り、声もよく出ていた。

 そして、練習試合であ12対0で圧勝した。

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