第27話 26 ミルクコーヒー



 希望か、と思う。

でも、何かを見つけないと生きていけないような気もする。

前日の酒が残っている。

またやってしまった。

こんな日は自分が嫌になる。

幸い、頭を抱えなければならないような朝ではない。

昨日はぺペンギンさんに何を話したのだろう?


 そうだ、希望だ。

希望って何なんだろう。

結局、探し物は見つからなかったように思う。


 休日の朝。

私は珈琲に牛乳を入れる。

そう言えば、ぺペンギンさんは朝、何を食べているのだろう?

一日一食主義なのだろうか?


 一杯の珈琲が美味しい。


 これも希望に導かれる始まりなのだろうか?

美味しいと感じること。

それも生きるって言うことなのだろうか?


 感謝が足りない。

ぺペンギンさんに、そう言われたお弁当は美味しかった。

あの時、生きていたんだ。

でも、希望って見つからない。

あの時は希望を持っていたのだろうか?


 海の向こうにある土地で、家族を作りたいと思っていたのだろうか?

思ってもいなかったものは、自分の中で見つけられなかっただけ、なのだろうか?


 一杯の珈琲が美味しい。

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