眠るべき時に眠ることのできる大人たちへ

エリー.ファー

眠るべき時に眠ることのできる大人たちへ

「さようなら」

「お別れですか」

「ばいばい」

「さいなら、ほい」

「じゃあね」

「お疲れ様でした」

「またね」

「はいはい、さようなら」

「あーい、じゃーねー」

「バイバイバーイ」

「さいならで御座いますね」

「お別れですから、まぁ、しょうがないですって」

「じゃ、またどこかでね」

「で、どうしましょうかね。もう、やめますか。帰りましょうか」

「ねぇ、もう帰ろうよ」

「暇すぎるんだよなぁ。どうしようかな。タクシー、来てるんだ。じゃあ、いいや。俺、帰るから」

「もう、帰るんだ。あっそ。じゃあね」

「いや、疲れたから帰るね。じゃあね、ばいばい」

「はい、お疲れ様でーす」

「ばははい」

「バッイバーイッ」

「グッドバイでござる」

「帰りたいんだけど。いいの、帰っても。じゃあ、帰ります。疲れたー」

「二度と来ないよ、こんな所。じゃあなっ」

「あばよ」

「皆の衆、あばよ」

「それでは皆様、また来週」

「では、また来週お会い致しましょう」

「眠いから、帰ろうかな。じゃあ、お疲れ様でした」

「バイバイしたいんだけど」

「もう、帰るからね。もういいよね。はい、さようなら」

「疲れたぁ。寝るぅ。じゃあねぇ、バイバイ」

「二度と来るなよ。じゃあな」

「帰りたいんだよなぁ。いいよね、帰っても。勝手に帰った所でばれないでしょ」

「失って、さようならって話ですよ」

「もう、やってられませんね。これで終わりです。金輪際、関わらないで下さいね。はい、さようなら。じゃあね」

「別れ話をされる前に別れることができれば、別れ話って聞かなくてすみますよね」

「さいなら、ほい。ほいほい」

「バイバイしたいんだけど、いいよね。じゃあ、バイバイ」

「二度と話しかけないでね。あと、二度と、私の名前を使わないでね。あと、お前、死ねっ、じゃあなっ、クソがっ」

「さようならって言わせて頂きますので。はい、さようなら」

「バイバイを丁寧に言わせて頂きますので。はい、バイバイで御座います」

「グッドバイを伝えますよ。いいですね、それでは行きます。はいっ、グッドバイッ。バババババッ、バババッ、バッ、バーイッ」

「さよならをさせて頂きますので、よろしくお願いいたします」

「別れたいの。いいよね。じゃあ、別れましょう」

「別れが人を大人にするんですよ。というわけで、大人になりませんか」

「お別れしましょうね。もう、無理でしょうから」

「このままいても、楽しくないから。分かれようか」

「さようなら、さようなら、さようなら、さようなら、さようなら、さようなら、さようなら、さようなら、さようなら、さようなら。もう、十回もさようならって言ったんだから、さようならの本番をするからね。もう、ちゃんと練習したんだからいいよねっ、ねっ、いいよねっ。じゃあ、さようならぁっ、ほらっ、言えたっ、終わりだからね。もう二度と連絡してこないでね。こっちにも生活があるんだからさ。分かったよね、理解できるよね。もう、こういう会話を何度もしてるけど、これが、本当に本当のラストだから。次からは、他人だからね。はいっ、おしまいっ。じゃあねっ、ばいばいっ」

「バイバイミキサー、ぐるぐるバイバーイ」

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