第18話 メッセージ
目が覚めると、家の、自分のベッドにいた。
なんで?
頭が割れるように痛い。
階下に降りると、母親がとんでもなく不機嫌そうにしている。
「優衣ねぇ、飲むなとは言わないけど、ちょっとは考えて行動しなさい。」
すっごく頭に響く…
「わたし、昨日どうやって帰って来た?」
「あーもう情けない!」
「ごめん、もうちょっと小さい声で…」
「そんなの知りません!バスケ部の後輩っていう男の子が、塾の帰りに道で酔っ払ってる優衣を見つけたって、タクシー乗せて送り届けてくれたのよ!」
颯太、そんな風に言ってくれたんだ…
「全く恥ずかしい!ちゃんとお礼言っときなさい。」
「うん、わかった。」
「北条くんって言う子だったからね。」
「うん。」
わたしは頭痛薬を飲むと、もう一度自分の部屋に戻った。
昨日、颯太が最後にくれたLIMEには、
『今バスの中から優衣さんを見かけました。どこか体調悪いですか?』
とあった。
近くにいたから、あんなに早く来てくれたんだ…
その後には、何のメッセージもなかった。
「ありがとう」を言ったら、その後なんて返事してくるだろう…
いろんなことを想像してしまい、メッセージを送るのをためらってしまった。
どうしたらいいのかわからない…
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