実践編

まずはカクヨムのシステムについて大まかに説明します。

最初に言っておくと、小説家になろう（以下なろう）よりも新作の立ち上げが少し難しい部分があるというお話になってしまいます。悪しからず。

カクヨムのサイトのデザインからして、もっとも重要な導線となるのは注目の作品です。

とくに週間ランキングに入れていない場合はそれのみが頼り、と言うほどに最重要になってきます。

後で注目の作品やランキングについては別途に詳しく語りますが、まず大まかな流れを説明させていただきます。

何よりも最初にしなくてはいけないことは、なんとか★を一つ以上もぎ取ること。

理由は、注目の作品に入る条件は前日に★を獲得することだからです。

注目の作品に入ることにより★が獲得しやすくなり、★が獲得できれば引き続き注目の作品に入り続けられる可能性が高まります。

これが新作が目指す最初の段階での理想的な流れになります。

そしてこれを１週間単位で繰り返せれば、次はもう一つの重要な導線である週間ランキング上位が見えて来るわけです。

つまり、カクヨムの理想的な立ち上げはこのようになると思います。

新着でなんとか★を一つ以上ゲットし、注目の作品に入る。

注目の作品に１週間ほど入り続けることで週間ランキング上位につける。

カクヨムで新作を立ち上げるには、どうやっても１週間近くはかかってしまうのです。

なぜそうなってしまうのかはなろうと比較しつつ説明したいと思います。

なろうでは、新着と日間ランキングが重要で、スタート時にうまく立ち上げに成功した場合、投稿直後にいきなり打ち上がることもあります。

しかしカクヨムのシステムではこれはまずありえません。無名の作家の場合とくに、無理です。

理由はいくつかあります。

まず、なろうに比べて新着と日間ランキングが双方ともに導線として弱い。

なろうでは初日に連続投稿することによって新着に入り続け、初日から日間ランキング上位を狙うという有名な戦略がありますが、この戦略がまず、カクヨムでは全くといっていいほど使えない。

次に、トップページに乗っているのが累計ランキング（なろうでは、月間）で、新作でこのランキングに入ることは絶対不可能。

ずーっと同じ名前が載っているだけでほぼ不動のランキングです。

新作の導線としては全く機能しておらず、無名の作家にとってほぼ無意味な存在。

これは本当にどうにかして欲しいところです。

勿論、人気作がトップページに載り続けていることはビジネス的には正しいのでしょうが……。

次に、ランキングページに入った時、最初に表示されるのが週間ランキング（なろうは日間）になっている。

これがなろうの初日ブーストなどと呼ばれる作戦が使えない理由の一つです。

このように、新作を立ち上げようとする作家にとってとても厳しいデザインになっていると感じる人も多いかと思います。

ですので、適当に投稿しているだけでは、カクヨムでは厳しい戦いを強いられる可能性が高いのです。

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