投稿方法その1一挙投稿形式。
カクヨムコンの投稿方法について取られる方法は、大きく分けて二つのパターンがあります。
初回で一気にどかっと投稿してしまうのか、連載形式にして1話づつ更新していくのかです。
これはどちらがいいとも言えず、本当に一長一短です。
自分の作品にあった方法をとると良いと思います。
それぞれの投稿方法の利点と欠点をまとめてみたいと思います。
まず、今回は一挙投稿の説明から。
とりあえずネトフリ方式と呼ぶことにします。
カクヨムコンの読者期間中は、応募作品のピックアップがトップページの最上段に来ます。
通常時の注目の作品に近い扱いを受けられることになりますので、読者選考を戦い抜く上で非常に重要な導線となります。
ここに入るための条件は、読者選考初週は無条件(まあ、カクヨムコンに応募していることが条件とも言えますが)。それ以降は部門別の日間ランキング100位以内に入ることです。
通常時の注目の作品と大きく異なっている点がありますね。
それは、注目の作品と違って、作品の最新の更新時期が条件に入っていない――ということです。
通常時の注目の作品では、最新の更新が1週間以内であることが条件の一つとなっていました。
しかし、カクヨムコンのピックアップでは、そういった縛りがありません。
これによって、一挙投稿――ネトフリ方式という戦略が可能になって来ます。
ネトフリ方式の一番のメリットは、『序盤で★を獲得しやすい』ことです。
つまりスタートダッシュがかけられるのです。
では、なぜそうなるのか? そして、なぜそうなると有利になる可能性があるのか? を説明します。
よく、ネットフリックス(以下ネトフリ)のアニメ配信などについて、地上波みたいに週に1話づつ公開していった方が考察などが可能になって話題が広がるのに……などと言われてしまっているネトフリ。
ネトフリがなぜ文句を言われ続けてもアニメなどを一挙配信しているのかと申しますと、あれだけ文句を言われているにも関わらず、実はその方が新規契約者数が伸びる可能性が高いと見ているからです。
ネトフリの一番の目的は新規契約者の増加です。ネトフリにとって重要になってくるのは、コンテンツが話題になって、旬であるうちにどれだけの人が契約をしてくれるか、ということになります。
しかし多少話題になってくれた所で、話数が少ない状態ですと、そのためにお金を払おうかと言う気にはなれないのです。
無料で気軽に見れてしまう地上波との大きな違いとして、第1話を見てもらうためのハードルが少し高いというのがあるわけです。
1話づつ更新して話題を作る――とやりたいのはやまやまなのですが、そもそも1話しかないと、その1話を見てくれない。
ですから新規の契約にこぎつけるために、興味を持ってくれたタイミングで、これだけのコンテンツ量が保証されていますよ? とボリュームの保証をする必要があるわけです。
カクヨムコンの読者選考の場合も、お金を払う必要はないのですが、膨大な投稿作品の中から自作を選んで読んで貰うところから始まります。
かなり、ハードルが高いです。
何よりもタイトルやキャッチコピーが重要になってきますが、ある程度のボリュームの保証があればそれがアピールになり、少しだけ読まれやすくなるのです。
まず、完結してから一気読みしたいという層がおられます。
完結ブーストという言葉を聞いたことがある人も多いと思います。そのような現象が起こるのが、こう言った方たちのおかげなんですね。
アニメでもTV放映が終わった後に全話まとめて視聴するという方がおられますよね? あれに近い感覚なのではないでしょうか?
完結とまではいかなくても(そもそもカクヨムコンは10万字に到達していれば完結させる必要はありません)、ある程度の文字数が無いと読む気がしないという方もおられたりします。
とくにカクヨムコンの場合は、10万字を越えているかどうかが、応募要項を満たしているかどうかの判定ラインになりますので、この数字を境にして読者が増えたりもします。
10万字未達により失格になってしまう作品に早々に★を入れてしまうことを恐れている読み専の方もおられるようで、面白くても10万字を越えるまでは★を入れるのを躊躇ってしまう、という方も見たことがあります。
締め切り時に10万字に到達出来ない作品って結構あるのです。
とくに今回からは読者側への賞が追加されました。受賞作を的中させたレビューを書いた方の中から、スコッパー賞が選ばれるという賞が新設されたようです。
初めてのことなのでどのような影響があるかはまだ不明な点はありますが、この賞を目指して読み進めるスコッパーさんはおられるであろうと考えられます。
数多の応募作の中から自分が見いだし、レビューを書いた推し作品が受賞して、しかもその自分のレビューまで受賞するというのは、中々に気持ちいいものだと思いますから。
その場合、きっとこう考えるでしょう。
スコッパー賞か……狙ってみるかな。じゃあとりあえず、10万字を達成していて応募条件をクリアしている作品から読んで行くか。
また先程、失格になりかねないのでカクヨムコンでは10万字を越えるまで★を入れるのを嫌う方がおられるという話をしましたが、そんな特別な理由がなくても、常日頃から完結するまで、もしくはある程度まで読まないと★を入れないという読者の方が結構おられます。
まだ序盤の時点では評価出来ないよ、ということなのでしょう。
そもそも、そのようなポリシーが無い方も、最後の方のクライマックスで一番盛り上がるシーンまで読んでもらうことにより、★を入れてくれるかも知れません。
読者選考の早い時期に★を入れて貰えると、後の展開が有利になります。
序盤戦はまだ投稿作品が少なく、さらに言えば、クライマックスまでいっている作品はもっと少ない。
つまり、★を獲得できている作品が少ない。
比較的目立ちやすいこの時期に読者を捕まえて、面白いシーンまで読んでもらえることが出来れば★が貰え、先行リードを奪えます。
このアドバンテージを活かせれば、ランキング100位以内に入れる可能性が高まります。
カクヨムコンで重要な導線は週間ランキングとピックアップです。
ピックアップは、言い換えれば日間ランキング100位以内。
通常のカクヨムではあまり重要視されていなかった日間ランキング。
ですがカクヨムコンでは意外にも重要であったりします。(重要と言っても自分では確認することが出来ないのですが)
なろうでも、スタートダッシュが重要である原因の一つである日間ランキング。
ただ、少し違ってくるのは新着は依然として導線として心もとないままであるということです。
この結果、連続投稿じゃなくて一挙投稿で良い、ということになります。
もし序盤で週間や日間ランキングに入ることが出来れば、PVの大幅な増加が見込まれます。
スタートダッシュが決まれば、なろうの初日ブーストさながらの展開で、有利にこの先の戦いを進めることができるようになるわけです。
また、カクヨムコンの最初の1週間は誰にでもピックアップされる可能性があるので、スタートダッシュは必要ないのでは? と思われるかも知れませんが、そういうことではありません。
逆に言えば、週間ランキング上位もまだ固まっておらず、初週に至っては★0でもピックアップされる可能性がある。
この1週間だけは無条件で超人気作家と同等の待遇を受けられる可能性があるのです。
後半になればなるほど、ランキング上位ばかりが読まれるようになっていきます。
無名の作家にとって、互角にやりあえる序盤は稼ぎ時なのです。
スタートダッシュが肝心になるのはそのためです。
序盤の数少ない読んでもらえるチャンスに、出し惜しみ無しで全てをぶつけて★を獲得出来ればランキング入りが見えてきますし、その後もまた、ランキング効果で戦いを維持することが可能になります。
カクヨムコンの読者選考のシステム上、発表日までドキドキの、下読みさんを使った一次選考と違い、選考が進めば進むほど、大勢がはっきりと見えてきてしまいます。
安全圏で間違いなく通る人、どうあっても厳しい人、評価はあってもそもそも10万字に届かなさそうな人などが現れ始めます。
ここらへんの方は読み返し目的のヨム活を止めてしまわれる方も多い。
そして、読み専さんはランキング上位の勝ち組に流れ始めます。
ボーダーライン上の作品を最後まで読んでくれるのは、自らもボーダーライン上の人だけ……という感じになっていき、読まれる可能性がどんどん減っていきます。
そうなった後に、やっと盛り上がる面白いシーンに辿り着いた……となっては後の祭りになりかねない。
そうなる前に、いち早く有利な位置に付けておくのは、非常に重要なのです。
では、ネトフリ方式のデメリットはというと、まず新着小説に出なくなること。同じく、作品フォローをしてくださっている方への最新話更新の通知がいかなくなること。
つまり、露出が減るということです。
大きなチャンスが有る序盤に全力を傾けているわけですから、そこで評価が貰えないと挽回が非常に難しい。
一度のチャンスは大きいが、チャンスが来る回数は少ないということになります。
ランキングに入っていればランキング効果で大きな集客が見込めますが、ランキング100位から落ちてしまった時点で導線が断たれてしまい、読者の獲得が非常に困難になってしまう恐れがあります。
さらに完結している場合。最後まで読み終えた方がフォローを剥がしてしまうという危険性もあります。
最後まで読んでくれた事自体は本当にありがたいことなのですが、フォローには★一つ分の価値があると言われていて、これは結構痛手であったりします。
まとめますと。
一見悪手に見えるネトフリ方式は、確かに露出が減るのが難点です。
が、スタートダッシュをかけるメリットも多数あります。
大勢が決まっていない序盤はチャンスが大きい時期であり、介入の余地が大きいタイミングとも言えますので、ここで勝負をかけて有利な位置を確保できれば、のちの戦いが非常に有利に展開します。
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