(8)絶望の狂人
***
嫌だ。嫌だ。嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!
生きたくない! なんで! 死なせろよ!死ねる、そう思ったのに! なんで! なんで? 俺のせい? 俺がめちゃくちゃにしたから? 結局全部俺のせい? 俺が悪いのか? 俺が? 自業自得? なんでだよ! いつもいつもいつもそう! なんで俺ばっかりが罰を受けんだよ! ざけんな! 生きたくないのに……! 死にたいのに……。
――どうして?
……死ぬ勇気もない臆病者だからか。生きてる価値すらないのに「自分で」死ぬことすらできない俺だからか。
こんな俺だから死ぬことすら許されないってか?
――ふざけんなよ? おかしいだろ! 生まれた時から何も与えられず奪われ続けたのに、また俺から奪うのか? 死を奪って生を押しつけるのか?
なあ。俺が誰に何をしたっていうんだ。ただ、生まれてきただけなのに。それだけなのに。たったそれだけのことなのに、何で俺だけ最初っから奪われなきゃいけなかったんだ。他人と違うって、そんなにいけないことかよ? 俺は何もしてないのに。
それなのに、なぜだよ? 何で生まれた時から全てに祝福されて与えられてきた「あいつ」が、死を望んで、また、俺の邪魔をするんだよ。そんな奴が死を望むわけねえだろ?これも俺に対する嫌がらせなのか?
ああ! 分からねえ! なんで俺だけがこんな目に遭わなきゃいけないんだよ!
憎い。憎い。憎い!憎い!憎い!憎い! 呪う。呪う。呪う。恨んで恨んで恨んで恨んで地獄に堕としてやる! そうだ。全部ぶち壊してやればいいんだ。咲!
俺以外は全部。いや、俺自身も全部ぶっ壊れて狂って消えちゃえばいいんだ――
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