第41話 天岩戸
そして、時を見計らって、天照大御神様が穴に入られました。
天照大御神様がお隠れになったちょうどその頃、スサノオノミコトに助けられたマキミトと心が通い二人が結ばれていたのでした。
しかし不思議なことに、辺りが薄暗くなり、昼間だというのに太陽が隠れ始めたのです。
村人たちは驚き、天に祈りを捧げました。
スサノオノミコトや使い人たちも、天照大御神様が天の岩戸にお隠れになったから、太陽も隠れてしまったのだ!と大騒ぎになったのでした。
ただ一人、トキタマ姫だけが自然の原理だと知り得ていたので、自分の予知に間違いがなかったと確信していました。
そして、村人と使い人は天照大御神様を天の岩戸から出す方法を話し合いました。
しかし、それは簡単なことではありませんでした。
天照大御神様がお隠れになり、しばらく経った頃、村人や使い人は予知のできるトキタマ姫に聞いてみました。
トキタマ姫は、天照大御神様が外を覗かれた時に力のある者が、岩戸を開けるようにしたらいいのではないか?と提案しました。
そのため、マガタマ姫とサザナミは、村一番の力の持ち主を探しに行きます。
そして、マガタマ姫たちは村で力比べを行うことにしました。
そのために、テンノカクシが山奥で立っていた大きな岩を使うことにしたのです。
最初に、テンノカクシに話を通し、山の下の方まで大きな葉っぱで吹き飛ばしてもらいました。
次に、みんなで村の近くまで運び、その岩を抱えることができる、ありとあらゆる人々に願い出たのです。
しかし誰一人として、その岩を抱えることができませんでした 。
一方でトキタマ姫は近々、暗闇が開けることを感じ取っていました。
日食の終わりが近づいていたのです。
そのため、天岩戸の近くの鈴に似た木の枝を使い、音を奏でることにしました。
そして、踊りを舞い、お隠れになっている天照大御神様に出ていただく知らせの準備をしていたのです。
しかし、力の持ち主がなかなか現れず困り果てていました。
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