第42話 タヂカラヲノミコト
マガタマ姫たち使い人は神々に祈り、
「このまま闇の日々が続くと人々が苦しみます。どうか、力のある神にお助け願い奉ります。」
そう何度も祈りを捧げていた時です。
一人のたくましい男が現れ、大きな岩を軽々と持ち上げました。
マガタマ姫たちは驚きつつも喜び、一緒に天岩戸に行って天照大御神様がお隠れになっている戸を開いてもらうように頼みました。
すると、男は自らをタヂカラヲノミコトと名乗り、
「 この闇の日々が終わり、元の太陽が現れるのなら喜んで皆さんの力になります。」と約束しました。
そして、早々と天岩戸に向かったのです。
天岩戸の前ではトキタマ姫たちが踊りの舞と、音を奏でる準備をしていました。
マガタマ姫たちはタヂカラヲノミコトを連れてやってきました。
待ちかねていたトキタマ姫はマガタマ姫が来たのを見て少し安心しました。
そして、すぐに音を奏でながら踊りを舞います。
素晴らしい音と舞に、みんなは驚き見とれ 、感動の言葉や拍手を送ります。
するとやはり、天照大御神様は予定通りでもありましたが、素晴らしい音と人々の感動の声に応え、天岩戸の戸を開きました。
その時、マガタマ姫は「今です!タヂカラヲノミコトよ、戸を開いてください!」と叫びました。
するとタヂカラヲノミコトは力強く戸を投げ開けました。
その力強さに戸は遠くへ飛んで行きました。
もう一つの戸も慎重に開けたものの、やはり近くではありますが飛んで行ったのです。
そして中から天照大御神様が姿を現しました。
すると、暗闇だった空が明るくなり始めました。
日食が終わり光が戻ってきたのです。
しかし人々は、 天照大御神様が天岩戸からお出になられたからだ、と喜びました。
天照大御神様は光が戻り、明るくなったことを確認して
「 今日の日を一年の年の初めの日とします。」と宣言しました。
今で言う 一月一日 元旦です。
そして、スサノオノミコトと皆に、動物たちの命を大切にするようにとおっしゃいました。
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